レオポルツクローン城へ：ドイツ再発見：SSブログ

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レオポルツクローン城へ　[ザルツブルク] [編集]

今日からまた昨年夏のザルツブルクのお話を。夏休みに入る前までに昨年夏の話を終わらせなくちゃ。

2週間以上滞在したザルツブルクの町に別れを告げ、やってきたのはこちら。

別れを告げたと言っても、ここはまだザルツブルク市内。旧市街から歩いても行ける程度の郊外で、あそこに城塞も見えるし、真ん中にはメンヒスベルクの山の上の防壁や塔も見える。

あそこからこちらを眺めて、滞在最後にあそこに行くんだなあ・・・などと思っていたのは2週間以上前のこと。こんなに近くに見えるけど、あそこの向こう側にいた日々は過ぎ去り、もうあそこへ行くことはないのね。

ここは郊外でこんなに綺麗な緑の世界だけど、車通りはかなり激しい。70キロくらいで走っていくので、気をつけなきゃ。

さて、門から中に入ると、左側にこんな建物がある。ここはレオポルツクローン城と言い、この夜めぎたちが泊まるところ。

ホテルの部屋は別の建屋のこちら側にもあり、レセプションもこちら。

実はめぎたち、チェックインの時間よりずいぶん前にここに到着。なにしろもうザルツブルクですることもなくて、せっかくだからここでゆっくり散策でもしようかと。

でも、この日はとても暑くて散策どころでもなく、レセプション横で飲み物とケーキをいただいた。これは宿泊客へのサービスで、無料。まあ、このことを知っていたので、さっさとここへ来てここでお茶しつつ寛ぐことにしたのだけどね。うちのドイツ人はめぎが写真を撮る間も与えずコーラのグラスを持って飲み始めてしまった・・・それほど暑かったのだ。

めぎたちは小一時間ほどここでのんびり涼んだ。木陰でさわさわ風に揺れる葉っぱの揺らめきと鳥の囀りを楽しみながら。日陰で動かなければ、湿度がないのでそれほど暑くはない。そこがヨーロッパの夏の良いところね。

ふと気がつくと、向こう側に観光ツアー客。こちらを見て説明を受けつつ、めぎたちが泊まるお城の写真を撮っている。

レオポルツクローン城はサウンドオブミュージックのトラップ一家の館としてロケが行われた場所の一つなのだ。だから、あちらの岸辺にはひっきりなしに次から次へと観光ツアー客がやってくる。この日は天気もよく、綺麗に写真が撮れたことだろうな。めぎも夕方になってからあちら側に行って同じように城の写真を撮ったが、そのお話はいずれ。

木陰で涼むうちのドイツ人を置いて、めぎ一人で少し岸辺に寄って写真撮影。

めぎがこの城に泊まってみたいと思ったのは、城の中を撮影したかったから。宿泊客は城の中を自由に見ることができるのだ。城の中に興味があったのは、サウンドオブミュージックのこともあるが、このレオポルツクローン城のかつての持ち主がマックス・ラインハルトという人物で、ザルツブルク音楽祭の創始者であるからだ。マックス・ラインハルトはユダヤ人劇作家で、彼の元に集まった音楽家・芸術家・作家たちとともにこの城でザルツブルク音楽祭を計画したのだ。だからめぎはザルツブルク音楽祭の旅の締めくくりとして、是非この城に泊まってみたかった。その後ナチスがドイツで政権を取るとアメリカへ渡ったマックス・ラインハルトのことはうちのドイツ人もよく知っていて、サウンドオブミュージックには全く関心がない彼もここに泊まることには一発承諾した。

ちなみに、「レオポルツクローン城」と言ってもなんのことか分からなかったうちのドイツ人が、マックス・ラインハルトの名前を出すと、ああ、あのラインハルト・セミナーハウスね、とすぐに分かったのも興味深かった。ここは戦後セミナーハウスとして使われ、基本的にセミナー参加者の宿という位置づけであるが、今は一般客も空きがあれば宿泊できる。

お城の中の写真も明日以降追い追いに。今日は池と・・・