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神の僕のおわすところ [小旅行]

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日本のお話もまだ宇治など残っているのだけど、ここでちょっとドイツの景色をどうぞ。といってもこれまた一週間遅れなのだけど。

一週間前の週末、うちのドイツ人の妹がうちの改装を手伝いに3泊4日で泊まりに来ていたのだが、ハンブルク近くから5時間もかけてきてもらったのにただただ手伝いだけでお帰りいただくのは申し訳なくて、半日ほどちょっとドライブに。
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写真ではまだ紅葉が若干見えるけど、この一週間の雨や嵐で今はもっと葉っぱが落ちてしまっている。

行き先はこちら。
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Knechtsteden(クネヒトシュテーデン)という小さな修道院。Knecht(クネヒト)とは下僕のこと。Stedenはたぶん語源的にStand(居場所)やStätte(場所)などと関係があると思われ、神の僕がここで暮らしているということなのだろう。

Knechtsteden




こんな並木道を行くと・・・
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かなり立派な教会堂が。
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教会はドイツ語で一般にKirche(キルヒェ)だけど、ここはBasilika(バジリカ)という。建物がバジリカ風だからそういう名前なのかな、と思ったら、中の説明によるとなんでもローマ法王がここの敬虔度などからKircheからBasilikaに格上げしたのだとか。ドイツ語で教会に当たるものはKircheやBasilikaの他、小さなKapelle(礼拝堂)から大きなMünster(修道院付属教会堂)、Kathedrale(司教座聖堂)、Dom(司教座大聖堂)と色々あるが、大きな三つに関しては違いがイマイチ明らかではない。町によっては下手なDomより大きなMünsterやKathedraleがあったり、修道院つきなのにここのように違う名前だったり、Domと呼ばれるのに司教がいなかったりするのだ。カトリック組織は完璧なるピラミッド構造でたぶん法王が全てを決めているはずなんだけど、カトリックの方ならこの違いがもっと分かるかしら。

ちょっと中に入ってみましょ。
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このドア、手作りという感じがしますね~
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中はシンプルで厳か。
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こんな田舎のよく知らないところにもこんな綺麗なステンドグラス。
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熱心に聖書に食い入るようにしている人がいた。
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たくさんの人が祈りを捧げていったんですねえ・・・
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蝋燭の火が静かに揺らめき、心が落ち着く非常に敬虔なところだった。
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コメント 17

Baldhead1010

小沢幹事長のキリスト教、イスラム教発言、許せないねぇ。
by Baldhead1010 (2009-11-16 05:48) 

manamana

敬虔な雰囲気が伝わりますね。
by manamana (2009-11-16 06:45) 

Inatimy

Stedenという単語、オランダ語にありますよ。
オランダ語でstedenは、stad(都市、町)の複数形。
Knechtも下僕という意味でオランダ語にも。
何かオランダと関係があるのかしら。
by Inatimy (2009-11-16 07:29) 

ナツパパ

カトリックの教会は装飾が華やかですね。
こうやって拝見すると、キリスト教がヨーロッパのバックボーンなのだなあ、
と改めて感じます。
by ナツパパ (2009-11-16 08:03) 

めぎ

>Inatimyさん
オランダ語に同じのがあるのは、オランダ語のそれらの言葉がドイツ語と同じ語源だからですよ。ドイツ語のStadt(町)も上に挙げた語彙と同じ語源=今のドイツ語のstehenや英語のstandの語源=Mittelhochdeutschのstanの語源です。
by めぎ (2009-11-16 08:50) 

やよい

教会は心が落ち着くところですね、
ステンドグラスもきれいです。
by やよい (2009-11-16 11:52) 

たいちさん

「教会」と言っても、いろんな呼び方があるのですね。格式を重んじるカトリックらしいと感じますね。
by たいちさん (2009-11-16 12:30) 

マリエ

きれいな教会ですね、厳かな気持ちになります。信者でなくとも、やはり信仰の場は身が引き締まるというか、すばらしいです。感動的です。
by マリエ (2009-11-16 13:02) 

ひろころ

ちょっと外れた所にある教会というのは、
非常に厳かな雰囲気に満ちていますね。
古くから、地元の多くの人々の信仰を集めている故でしょうか。
しん、と静まり返った空気が感じられるようです。
by ひろころ (2009-11-16 13:10) 

piano

素敵な風景ですね♪
by piano (2009-11-16 13:41) 

YAP

どんな田舎町にでも、立派な教会があるところが、ヨーロッパの町のいいところですよね。
私のように、出張や旅行でしか行かない人間からしても、ちょっと古い趣があって、町の中心に小さな広場と教会があったら、それだけで写真に撮って自分の記憶に焼き付けたい景色になります。
by YAP (2009-11-16 13:49) 

yutakami

撮影は構わなかったでしたか?
by yutakami (2009-11-16 15:00) 

塩

めぎ様のお宅のご改装もそうでしたが、教会のお話も役立ちました。
異教徒であるのに、私は教会が好きで、ドイツの各地の教会に一人
入って、しばらく椅子に座らせていただきました。(休憩したのではありません) 敬虔な信者の方も沢山おみかけしましたし、ほんの少しご寄付もさせていただたこともあります。・・お許しいただけるでしょうか。
by (2009-11-16 16:00) 

miffy

最後の蝋燭に書いている文字の意味は何ですか?
by miffy (2009-11-16 20:35) 

ぽりぽり

天井画やステンドグラスが素敵ですねぇ。教会の中って、良い気が流れていますよね。ロウソクの炎のゆらぎも心が落ち着きます。
by ぽりぽり (2009-11-16 23:48) 

とよっち

教会の呼び方、勉強になりました。
by とよっち (2009-11-17 08:06) 

めぎ

>みなさま
Knechtstedenの教会堂の話にコメントとniceをありがとうございました。
ドイツはどんな田舎にも、どんな小さな町にも礼拝堂や教会があり、その中に修道院や聖堂もあって、非常に美しいところです。小さな礼拝堂から大きな大聖堂に至るまで、誰でも座ったり祈ったり自分自身と対話したり人々を見物したりなど自由にできます。めぎも、昔々ボンで一ヶ月語学研修をしたときは、毎朝大学へ行く前に教会に寄って20分くらい座ってから気合いを入れて出かけたものでした。
Knechtstedenは観光地というわけではないですが、だからこそ本当に敬虔で厳かな雰囲気を見学することができます。入場料も必要なく、高々と寄付をお願いする掲示があるわけでもなく、非常に素朴で真摯な宗教的雰囲気に満ちあふれていました。
この蝋燭は今年の蝋燭です。数字は2009で、今年のことです。今年の蝋燭にしてはあまり減ってないのが不思議でしたけど。数本つくって付け替えていくのかしら・・・その辺りのことはよく分かりません。AとΩはギリシャ文字の最初の文字と最後の文字ですね。聖書に神が自分はAでありΩである=世界全体である、と述べた記述がありますから、この蝋燭は神や世界全体を表しているのかも知れません。
ドイツの教会はほぼ全て撮影OKです。美術館もたいていOKです。たまにフラッシュ禁止ということもありますけど、そういうときは入り口にそう書かれてます。
by めぎ (2009-11-17 08:08)