クリスマスの後片付け [文化の違い]
昨日のデイジーさんは、低気圧のお名前ですの。台風みたいに名前がつけられ、こちらではデイジーのじゃじゃ馬ぶりがトップニュース。でも、日曜日のお昼頃にはデュッセルドルフを通り過ぎ、その後暖かくなってきて雪が溶け出した・・・月曜日は凍って滑りそう。
さて、今週末はクリスマスの後片付け。まずは最後の儀式として蝋燭点火。
普通は1月6日に片付けるのだけど、今年はいろいろあって今週末にずれ込んだの。せっかくなので土曜日にはお客様をお呼びして、一緒に最後の蝋燭を楽しんだ。
お食事は、ハクセ。
ハクセとは、豚の脚をオーブンでグリルしたもの。皮がカリカリして美味しくて、コラーゲンたっぷり。でも、中までなかなか焼けなくてねえ・・・
それから、昨日の生クリームは赤ビート(=ビーツ)スープに使ったのだけど、その写真は撮り忘れたのでこちらをご覧くださいませ。
デイジーさんが大暴れしている中も頑張って来てくれたお客様には、メインとしてフォイアーツァンゲンボウレを。
フォイアーツァンゲンボウレの詳細はこちらかこちらかまたはこちらをどうぞ。毎年同じことやってますね~
お客様が帰った後、めぎとうちのドイツ人は消えゆく蝋燭を静かに見守った・・・
はぁ~・・・クリスマスはお仕舞い。
さて、終わった後は後片付け。クリッペシリーズさんたちを箱に入れ・・・
ツリーも飾りをとってこんな姿に。
この瞬間が毎年非常に心痛く、やりきれない気分になる。お正月の門松や榊や注連飾りなどと同じで、終わったら処分。正月飾りは神社でどんと焼きなどにされるが、クリスマスツリーは特別に回収され、堆肥に生まれ変わり、希望者に無料で配布される。デュッセルドルフのどの地域にいつ回収に来るかは年末に予め知らされ、うちの辺りは1月12日が回収日。道路脇の目立つところに木を置いておけばよい。だから外には、1月6日過ぎからどんどんこのように。
いくら堆肥になると分かっていても、このモミの木は生け花用のお花と同じでツリー用に栽培されたものだと知ってはいても、めぎは毎年この姿が可哀想で本物の木を買うか否かちょっと迷う。だから、学生たちに意見を聞いてみたのだけど、プラスチックの木を買うと答えた学生は外国人か外国の血が混ざっている学生で、純粋なドイツ人学生は頑として本物の木に拘った。神聖な儀式として、また家族団欒の象徴としてのクリスマスには、本物の木の美しさと儚さと香りが欠かせないのだそう。そして、プラスチック派は、捨てるのが可哀想だから、という理由よりは、ツリーも古くなってくると針葉が落ちて掃除が大変だから、モミの木の匂いが結構強烈だから、といった理由が大多数だった。
なにはともあれ、めぎ家のツリーもこちらへ。ああ~~~~~うううううおーんおーん・・・
ツリーさん、素敵な時間をありがとう。さようなら。堆肥になったら生まれ変わってまた会おうね・・・涙涙。。。
2010-01-11 02:00
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コメント(26)
こちらもモミの木回収が終わったようです。
あちこちに山積みになってる姿は、寂しいですよね。
平らな大地にクリスマスツリー専用の「モミの木畑」で、
せっかく大きくなった木なので余計にそう思います。
飾るなら、根のついたの買って、庭に植えたいなぁ。
by Inatimy (2010-01-11 07:03)
このほんとの木を使うクリスマスツリーですが、アメリカ(だったかな?)では、環境保護のためにレンタルとして、シーズンが終わったら返却してまた植えるという試みが紹介されていました。
環境問題に敏感なドイツでも、こういうビジネスは流行るんじゃないでしょうか。
by YAP (2010-01-11 08:09)
アメリカではツリーを今まではゴミとして埋めていたのを、チップにしてリサイクルするらしいです。
by Baldhead1010 (2010-01-11 08:29)
クリスマスの間がんばってくれたツリーがなくなるのは寂しいですね・・・。でもリサイクルされると思うと、ちょっとだけ救われます。
by 母ちゃん (2010-01-11 08:49)
注連飾りや門松も燃やしたり捨てたりします。
もったいないような気がするけど保存できないしね(笑)
フォイアーツァンゲンボウレは何時見てもおいしそうです。飲みたい(^^♪
by あかえび (2010-01-11 09:01)
昔ながらの慣習が残ってるんですねぇ!
by piano (2010-01-11 09:09)
幼くして土に返る木々。感傷的にもなりますね。でも、私も生の木かな。
「目に見えないところで死んでいく木々にこそ目を向けるべきだ」と言う
学生はいませんでしたか。
by 春分 (2010-01-11 09:12)
あ、低気圧の名前だったんですねぇ(^^;
ツリーもこんな風になっちゃうのかぁ(^^;
by いとお (2010-01-11 09:20)
生のモミの木は良い香りがしますね、私は好きです。
豚の皮付きで焼くお料理、コラーゲンたっぷりですね。
by やよい (2010-01-11 09:28)
うーん、確かに感傷的になりますね~。
役目を終えてご苦労様ですね(_ _)
by ムク (2010-01-11 09:35)
なるほど、モミの木は神聖なものなのですねぇ。これも文化ですねぇ。一度本物を飾ってみたいと思っています。本物のローソク点燈は凄いですねぇ。これで部屋を留守には心配で出来ないと思いますが、なんとも素敵です。。
by ぽりぽり (2010-01-11 10:06)
情緒豊かですね~ わたくしも
イギリスで生のモミの木を使うのを見て思っていました。
実際葉が落ちてお掃除が大変みたいだし、プラスチックにすれば楽でしょうにね~っと。でもちょっと情緒には欠けますよね(--
by mimimomo (2010-01-11 10:30)
1か月も一緒にすごしたモミの木ですもんね。気持ちわかります。
私もツリーはドイツにいたら生木がいい!って言うだろうな。
日本のお正月に置き換えると・・・門松やしめ飾りがプラスチックに
なったら嫌ですもの。
日本は燃やしてしまうだけですけど、ドイツでは堆肥にするぶん有効活用
できているのではないでしょうか~。
by えらん (2010-01-11 11:06)
回収指定日が決っているものは、当日(又は前夜)しか、外に出せない日本ですが、ドイツのツリーは特別扱なんでしょうね。
by たいちさん (2010-01-11 11:17)
宴の後は辛いものです…;;
娘が小さい時、小さい根付きの鉢植えのもみの木を買い、何年か使いました。大きくなった後(木が)マンションの敷地にちょど良い場所があったので勝手に植えちゃった物が今でもありますわ。皆がこんなことしたら大変。もうしません。
by もとこさん。 (2010-01-11 11:22)
門松とか、榊と同じように、
本物でないと、ご利益が無いのでしょうね。
by manamana (2010-01-11 11:47)
まだ青々として元気ですのにねえ。
リサイクルがしっかり出来ているのはさすがドイツですね。
by ナツパパ (2010-01-11 11:58)
わ~、めぎさんの気持ちわかるなぁ~、私もやっぱり生の木っていいとは思うけど・・・・こうなると・・・・しょうがないですね。こちらは今日どんどやきです。松飾積んでありますよ。
蝋燭の灯りがとってもステキ!(*^_^*)
by マリエ (2010-01-11 13:34)
ひさしぶりに、シュヴァンクマイエル的展開になるのかと思いました(笑)。たしか、クリスマス・ツリーはドイツ発祥だったよね。やっぱり、後半の呟きがよく分かります。こういう想念は和やケルトだけなのかなぁ。
by もんとれ (2010-01-11 15:14)
今日は成人の日でお休みです。。
雪こそ降りませんが 東京もとっても寒いです
デュッセルドルフの方も この寒さには 戸惑っているようですね!?
デイジー・・・ 低気圧の名前でしたか・・・洒落ていますね!
フォイアーツァンゲルボウレ・・・
2006年11月27日のグリューワインの作り方をメモしました。
長男のお嫁さんがワイン大好きですので 教えてあげようかと
思っています。
クリスマスの後片付け テレビのニュースで アメリカでも"もみの木"の
後始末は やはり チップにするようになったと報道していました。
by ララアント (2010-01-11 15:45)
ハクセは美味しそうな料理ですね、
初めて聞きますが、ドイツの料理なんですね、
ツリーの後かたずけ、一仕事ですね・
by wakatate (2010-01-11 16:42)
ドイツの家庭のクリスマスって本当に一大イベントなんですね。
今の時代でも伝統を守りつつ、厳かにクリスマスをお祝いしているお姿に感動しました(^^)
by rino (2010-01-11 16:50)
樅の木、こうなるんですね。なるほど、寂しいかも。
by おじゃまま (2010-01-11 17:21)
はるばるドイツからサイタマまでお越し下さって有り難う。感激!!
クリスマスツリー素敵ですね。樅の木可愛そう。。。でもお役目果たして満足なのでしょうね。
by ayaaya (2010-01-11 18:43)
でも、生のもみの木なんて、素敵です。
確かにかわいそうだけどでも、ドイツの人にとっては素敵な文化の一つですよね。
私も一度、ドイツ式に生でクリスマスを迎えてみたいです。
by くりっぴ (2010-01-11 23:26)
>みなさま
クリスマスツリーの顛末の話にコメントとniceをありがとうございました。
ツリーの最期の姿って、本当に心痛いものです・・・でも、堆肥にするっていうのは素晴らしいですよね。ドイツはもう30年も前から堆肥にしてますから、エコ的な観点から言えば、今年からチップ云々と言い始めたアメリカはずいぶん後進国ですねえ。また、クリスマスツリーは宗教的なシンボルとして存在するものなので、ビジネスチャンスにはあまり結びつけたくないというのが普通のドイツ人の心理ではと思います。それに、2メートルものツリーを25ユーロくらいでレンタルできるとは思いませんねえ。木のメンテ費用を思うとそれじゃ会社が潰れてしまいそうですもの。ツリーの相場としてはその大きさでその程度の値段が限界です。小さめなら10ユーロ程度でしょうか。
めぎとうちのドイツ人も、切られたツリーがかわいそうで、根付きのを買ったことが2回ほどあります。結果どちらも失敗でした。失敗の理由は、1.根っこつきではエレベーター無しの4階まで運ぶ重さを考えると小さめのしか買えない、2.根っこをある程度の鉢の大きさに合わせて小さく切断しているので木自体が弱ってしまい、その鉢のままでは次の年のクリスマスまで保たない、3.バルコニーに置いたままでは一年の間に木が非常に汚れ、次の年のクリスマスに使うには大量の水を上からシャワーのようにかけて洗わなければならない、4.きちんと剪定をしなければ変な形のツリーになってしまう、5.暖かい家の中で飾られたツリーは、クリスマス後に寒い外に出された時点でかなり弱る・・・といったところでしょうか。外に広大な庭があって、死ぬまで毎年植えていける、ということはなかなか無いですしね。
なにはともあれ、ツリーは今日12日の午後に回収されていきました。これで、本当にクリスマスはお仕舞いです。
by めぎ (2010-01-13 07:41)