ランガディアという町 [ギリシャ]
現在、3月末~4月初めのギリシャ・ペロポネソス旅行記を連載中。
オリンピアまであと81キロ。
途中で見かけた山羊飼いと山羊たち。
こんなところや・・・
こんなところを通り抜ける。
アウトバーンと比べて道路が傷んでいるところも多々あったが、一年前のトルコ東部と比べたら通行になんの問題もない。
しばらく走ると、崖の斜面に町が見えた。
結構大きな町ね。
こんな橋を渡ると・・・
その町の中心部へ。
崖の斜面の町だから、道が狭い。しかも路駐してるし。前からバスがやってきて、めぎたちはバックする羽目に。
その向こうに少し駐車できるところがあったので・・・
ちょっと休憩。急斜面の町、足腰鍛えられそうねえ。
ここはLangadiaという町。地球の歩き方には載っていないが、ドイツのガイドブックには4分の1ページほどの記載があって、LangadiaというのはSchluchten(峡谷)という意味だそう。人口3千人ほど、数百メートルの標高差のある町なのだとか。
これ、建設中なのか、途中で放棄されたのか。
向こうにはさっきすれ違ったバスが。あそこを通ってめぎたちはここへやってきたのよね。
通り沿いはこんなところ。
せっかくなので、ここのカフェで一休み。
ギリシャコーヒーではなく、カプチーノ。お水を出してくれるのがちょっと嬉しい。
前にはこんな車が駐まっていた。
つづく。
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
土産物屋で [ギリシャ]
現在、3月末~4月初めのギリシャ・ペロポネソス旅行記を連載中。
ここは、オリンピアに向かう途中でちょっと一休みしたLangadiaという町のカフェ。
その隣にちょっと魅力的な土産物屋さんがあった。
わあ、いいねえ、と立ち止まったら、すぐに店の中から女性が出てきて、英語でそれはナントカカントカですよ~こっちはナントカで、そっちはこれこれでね~と話し出した。ちょっとウザイなと思ったけど、写真撮ってもいいと言うし、いくつか欲しいなと思うものもあったので、ここでちょっとお買い物。ギリシャの麺は茹で時間が短くするのがポイントだとか。たしかにここで買った麺は2分も茹でるともう柔らかかった。
色々欲しくなっちゃう。
この白いゼリーみたいなのは、トルコにも同じようなのがある。ギリシャとトルコって仲悪いけど、似たところが多いわねえ。これは小さなパックに適当に詰めてもらって買ったのだが、なかなか美味しかった。
ここで麺やらコンポートやら20ユーロ分くらい買ったかな。意外と高めの観光客向けのお値段のお店だった。お金を払っているときに、この女性が「どちらから?」と聞いてきた。めぎは日本からだけど、うちのドイツ人にも「あなたは?」と言うのでドイツからと答えると・・・
ああ、ドイツ!ええ、私はね、メルケルさんが言うことは正しいと思うけど、でも私たち、ずっとずっとずっとずっとずーーーーーーーーっと働いているのよね。でも生活大変でね~うちの娘たちは大学に行くし、でも大学出てもいい仕事無いし・・・と長い長い長い話が始まった。適当に切り上げようにも、絶対に切り上げさせない貪欲さでどこまでもいつまでも話し続ける。うちのドイツ人は相当辛抱強く相づちを打ち、そうだねえ、仕事大変だよねえ、ぼくも毎日毎日働いているんだよ・・・などと言うのだが、え?あなた今ここに仕事で来たの?違うでしょう、休暇でしょう、記念にこれはどう?これはね、こうしてああして・・・とまたまた永遠に続くのだった。とうとう話を終えることを諦めて外に出てもまだついてきて、隣の絨毯屋さんを指さして、ここは私の娘のお店なの、ちょっと見ていかない?と。
いや~凄かったわねえ・・・
こんな感じのことがこの旅行中数回あった。ドイツと聞くと、彼らギリシャ人たちはどうしてもどうしても胸の内を吐き出したいようだった。同時にお得意様のドイツ人には色々買って欲しくて、相当積極的だ。駆け引きをするのではなく両方のエゴをむき出しにする感じが興味深かった。
さて、そこからしばらく走ると、綺麗な花が咲いているところがあった。
わ~綺麗だね~とここでまた一休み。
D600と24-70mmレンズの写真は、物語の空想が膨らみそうな雰囲気。
V3と30-110mm(換算80-300mm)では、写実的。
ズームできるというのは時折とても楽しい。
ドイツではまだ花の咲いていない季節だったので、嬉しくてたくさんたくさん撮影。
ここに小さな祠というか、礼拝堂のミニチュアみたいなのがあった。それも、ずいぶん錆び付いていて、バラバラになりつつある。(ここからまたD600で)
それからまた車を走らせ、こんな橋を渡り・・・
オリンピアまで、あと少し!
つづく
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)、Nikon 1 V3 + 30-110mm(F3.8-5.6)
オリンピア考古学博物館 [ギリシャ]
現在、3月末~4月初めのギリシャ・ペロポネソス旅行記を連載中。
ようやく到着したオリンピア。
オリンピアという町は、オリンピアの遺跡を見に来た人たちにお土産や食事や宿を提供するためにあるような町。そして、その昔古代オリンピックがここで開催されていたときには、そのオリンピックを見に来た人たちにお土産や食事や宿を提供するためにあったような町。つまり、今も昔も競技場のためにある町で、町自体は何も見るべきものはない。
通りの突き当たりにオリンピック競技場の遺跡がある。その近くには観光バスがずらり。
遺跡見学は午後3時まで。めぎたちが到着したのは2時頃で、ちょうど遺跡を見終わった人たちが駐車場へ向かう小さな出口からぞろぞろぞろぞろ。30分くらいこの辺りのベンチに座ってお昼代わりにパンを食べたが、人々の列は途切れることがない。どれほどの人がこのオリンピア遺跡を見に来たことか・・・
ここに到着するまではほとんど観光客に出会わずペロポネソスがずいぶんスカスカのイメージだったので、あらら~やっぱりいるところにはたくさんいるのね、とびっくり、半ばげんなり。
博物館は5時までだったので、とりあえずそこへ。遺跡を見るのとセット券になっていて、次の日に遺跡を見学してもいいか聞いてみると、もちろんOK。これで明日は券を買わなくていいわね。
博物館にはたくさんの遺跡が展示されていて、興味ある人にはどれも面白い。今日はめぎとうちのドイツ人の目を惹いたものの中から、テーマをできるだけ絞ってご紹介。
これはミケーネ時代のブロンズ像。生き生きとした目の表情にちょっとびっくり。
紀元前6世紀くらいの盾。
これがここで最も有名な勝利の女神ニケ像。紀元前5世紀のもの。顔がないのが残念。照明が美しく、写真撮影の練習になる。
綺麗なおみ足を。意外と小さな足だったのね。
もう一つここで最も有名なゼウス神殿の破風や壁などが展示されている部屋。規模はパルテノン神殿に匹敵するそうで、見たことのある顔がたくさん。
例えば、こちらはアポロン。
右端はケンタウロス。
戦いの場なので、なかなか苦しそうなお方も。
これは予言者・・・ちょっと電話しているようなこの身振り表情が面白くて。
ここでめぎたちは結構な時間を過ごした。と言うのは、うちのドイツ人が非常に丹念に一つ一つ見ては色々感じてあれこれ思い出して話すから。彼にとってはこれは子どもの頃の歴史の授業と直結。彼は歴史が大好きなのだが、その興味は学校で習ったこのギリシャの歴史に端を発する。ドイツでは自分たちの歴史(=ヨーロッパの歴史=ドイツの歴史)の発祥として、古代ギリシャ・ローマを習うのだ。世界史としてではなく、ヨーロッパ人の歴史として。もちろんドイツ人だって自分たちがゲルマン民族大移動で東方から移動してきたということを知っている。そしてライン河の辺りで古代ローマ文化とぶつかって、ローマ化されていったことを。それは彼らにとっては先史で、文明国家としての歴史はそのローマ化されたところから始まるのだ。なんと言ってもドイツの元は神聖ローマ帝国なのだから。
こういう教育を受けてきているからか、ドイツ人たちには古代ギリシャ文明に対し心の奥底で畏敬の念があるというか、憧れを持っている。それが、今のギリシャの経済危機を簡単には切り捨てられないストッパーになっているようにも見える。
さてさて・・・特にずいぶん時間をかけて見たのがアテナ像とヘラクレス像。前にいるヘラクレスが天空を支えているのをそっと助けているこのアテナ像の表情に非常に惹かれて。
こちらはヒドラと闘うヘラクレスだったようだが・・・
ずいぶんなくなっちゃったのね。
これはクレタの雄牛と闘うヘラクレス。
ヘラクレス、大変だったんだなあ・・・
これもアテナ像。ずいぶん表情が違うわね。
これは、女神ではなく実在した巫女。美しいなあと思って。
最後に、ゼウスの使者かつありとあらゆる文化に通じる神、ヘルメス(Hermes)。旅や交通の神だったり、音楽の神だったり、スポーツ競技の神だったり、ほんとありとあらゆる知恵に優れているという感じ。手の上にいるのはディオニュソス。
以上、ホンの100万分の1程度の紹介だが、それだけでもこんなにいっぱい。ギリシャ神話、カタカナの名前が多くて我々には誰が誰だか難しいわねえ。でも、うちのドイツ人は誰がどんな役割を担っているか本当によく知っている。そういえばうちのドイツ人の息子が小さい頃、いつもオデュッセウスの朗読CDを聞いていたなあ・・・グリム童話も読み聞かせしていたけど、子どものお気に入りはオデュッセウスだった。こうやってドイツ人の教養が子どもの頃から養われるのね、と思ったものだった・・・
博物館の外には綺麗な花が咲いていた。
つづく
撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)