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2024年大晦日によせて SS [小さな出来事]

辛かった2024年が終わる。
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今日の写真は、めぎがうちのカレンダーのために選んだ写真。それを見ながら今年をざっくり振り返る。
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これを撮った頃はまだうちのドイツ人がほとんど歩けなくて、チューリップには早すぎるけど元気を出してほしくて彼の好きな赤いシンプルなチューリップを買ってきて飾ったのだった。すぐに萎れちゃったけど。
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一人で買い物に行かなければならないのが続いた2024年前半。来年の桜は一緒に見られるといいなと願いながら写してた。
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去年の秋から今年の初めにかけてバルコニーの世話をする余裕が全く無かったが、思いがけず鉢植えからいくつかクロッカスが咲いてくれて、うちのドイツ人はまだそれを見にバルコニーに出ることもできなかったけど、めぎの心を静かに癒してくれた。
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5月になり、この頃ようやくうちの中で杖を突かずに済むようになり、半年ほど会えなかった叔母と従妹をうちにお招きすることもできた。
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でも、外に出て歩くにはすっかり体力も筋力も落ちてて、まだあちこち痛くて、いつかまた普通に散歩できるようになるのかなあって思ってた。
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それが、8月にはザルツブルクに行くことができるほど回復し、感無量。
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まだこの話を書いてないけど、彼が行きたかったモーツァルトの父親の墓のある教会へも辿り着けて、ホント感動的な夏だった。
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そして季節は巡り、リハビリと注射治療のおかげで日曜日の散歩を40分程度は楽しめるようになった。
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車の長距離運転もできたし、ピアノの練習も始めて、できなくなったこともあるけれど、できることを喜び、新たなチャレンジを楽しむゆとりも生まれた。
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昨年末の義母の死後の処理、否、もっと前の義父の奥さんの死後の処理のことでも色々揉め事があって、残念なことと腹の立つことと辛いことがたくさんあったのだが、それらがすっかり霞んでどうでもよくなったほどうちのドイツ人の健康問題は大きな出来事だった。今年ほど健康について、そして二人で生きることの幸せについて考えた年はない。いつか必ず終わるこの貴重な時間を、来年も大事に生きていきたい。
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みなさまも、どうぞ良いお年を。
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