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カタコンベに入る [2022年夏 ザルツブルク音楽祭とザルツブルク]

現在数日おきに、2022年夏のザルツブルクの話を連載中。

先日ご紹介した墓地のすぐ裏にある崖の中のカタコンベ。あそこへ行けば涼しいな~
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…ということで、やってきた。ここに入るのはたぶん4回目である。入場料はたしか2ユーロぐらいだったと思う(既にうろ覚え)。入り口の係のおばさんが、ちょっと用事があって外に出るので入り口を閉めちゃうけど、あなたが出てくる頃までには戻ると思うから心配しないで、と言ってくれて、はいわかりました~と一人中に入った。つまりは、めぎのあとにはしばらく誰も来ないということで、それは願ったりかなったり。
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今時のカメラではこんなに明るく写るが、実際はかなり暗い。
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階段を昇り切っても、中が涼しいのでずいぶん楽。これは、今日の1枚目の写真の中央辺りに写っている塔の見晴らし台からの眺め。
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すぐ下に墓地。
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すぐ左には切り立った崖も見える。
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そこからちょっと通路のような空間がある。1枚目の写真で言えば、中央の塔のところから右側へ窓が続く場所。
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その奥に(崖の内部に)礼拝堂。ゲルトルート礼拝堂という名前で、もともとあった洞穴を利用して最初に礼拝堂として作られたのは12世紀。ゲルトルートはゲルトローとも呼ばれ、7世紀のベルギーのNivelles修道院の院長だった聖人の名前(女性)。
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こんな祭壇がある。祭壇は陶器でできていて、古代ローマ時代の初期キリスト教の祭壇を模倣した1862年製。なんだか、ちょっとフェイクっていう気もしないでもないわねぇ。ま、そういうことを言えば、日本だってどこだって昔の建物や内装って当時のを再現・再建したものが多く、ここのは19世紀に再現したものだというわけで十分古い文化財とも言えるし、元々本当にここが礼拝堂だったわけだからね…。
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実際はかなり暗いのだが、今時のカメラってここまで綺麗に写せて、ホント凄い。このくり抜いたところはとても古そうに見えるが、こちらのWikipediaによると1865年にザルツブルクの記念碑保存に当たったGeorg Pezolt という人がここを初期キリスト教的に設計して作られたとのことで、礼拝の儀式中に司教の座る場所だとのこと。
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雰囲気を出すためにちょっと暗く写したり…
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でもやっぱりよく見えた方がいいかなと思ったり。
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かなり傷んで消えかけているが、壁に12世紀のフレスコ画がある。これは本物。
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つづく。
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