木組みの景色の裏側で [ドイツ各地]
現在、2日おきにニーダーザクセン州のダンネンベルク周辺の話を連載中。
ここはダンネンベルク郊外のブレーゼ・イン・デア・マーシュという歴史的な通り。

通り全体が重要文化財らしい。

趣のある木組みの家の並ぶ地域だけど、これを守って住み続けるのは色々不便なこともあって大変らしかった。

木組みの家というのは元々はこうなっているのね。

通りの端っこには、この地域のサッカーチームがある。

大人のチームはランデスリーガというランクに属してて、ドイツのサッカー・ヒエラルキーのたぶん7階級目に属する。その試合のチケットは一人5ユーロ。その下のKreisklasseというのは、たぶんU18とかのジュニアの試合で、チケットは一人3ユーロ。

こんな通りにも独立したサッカーのチームがあるなんて、サッカーの国なんだなあと改めて思う。

選手たちなのかな、集まって飲みながら騒いでいた。祝日だものね。試合も無いようだったし。

さて、通りを歩いて木組みを写していたら、この黄色いXに気がついた。

窓から覗いている場合もある。

これ、実は、この近くのゴアレーベンという町に建設が予定されていた核廃棄物の中間貯蔵施設建設、さらに最終処分場建設への反対を表するマーク。この辺りの地下には岩塩があって、そこを最終処分場にできないかと実験・検証・探索されてきたらしい。で、この地域は80年代以降、国や支持者たちと反対者たちが繰り返し衝突していたところなのだ。

反対者たちはデモを行い、トラクターで道路を封鎖したため、トラクターが定期的に没収されているとか。それに対し、Xの方は、非暴力を誓って座り込みや日曜日の祈りの集会などでデモを行っているという。色々あったんだろうな。

この場所は、今のドイツのニーダーザクセン州にあって、今のドイツで言えば北部の真ん中だが、かつて東西に分かれていた時代には東ドイツとの国境で、それも西側からちょっと東に突き出た地形のところで、つまり西ドイツの北東の果てに位置していた。かつての政治家たちがそこに核廃棄物を置いておこうと考えたのは、当時それだけ東との断絶が深かったということなのだろう。

その場所はこちら。右下の白く四角いところが最終処分場候補だった岩塩の実験・探索場。真ん中はたぶん中間貯蔵施設。2回ほどマイナスをクリックすると上にエルベ川が見えてくる。その向こうはかつて東ドイツだった地域。ニーダーザクセン州の中でも鼻の先のようにちょっと尖って東側に突き出ていて、いかにも辺境の地という感じなのが分かるだろう。もう何度かマイナスを押してハンブルクとベルリンとマクデブルクが見えてきたら、州の境界を示す点線を見てほしい。ベルリンとマクデブルクとシュヴェーリンがある部分が旧東側(シュヴェーリンと書いたが、めぎのPCではSchwerinとアルファベット表示されるので日本のみなさんの画面にカタカナでどう表示されるかは分からないが、ドイツ語でシュヴェーリンと読む)。
それが統一後、国境が遥か彼方へ移動してしまい、ここはハンブルクとベルリンの中間地点に位置することになってしまって、困った困ったということになったのかもしれない。と言っても統一後も長々ともめてきて、2021年になってようやく最終処分場としての候補地域から外れ、閉鎖が決まったようだ。その話はドイツ語だがこちらやこちらに書かれている。100万年間耐えられるという条件を満たせなかったかららしい。それまでに約19億ユーロ(約2500億円)が投入されたということで、よくそれが覆ったものだ…しかし、中間貯蔵施設は1995年から稼働していて、今もある。この辺り、有事ともなれば結構危険な地域だということなのね。ま、各国の原発と同じく、そういうのは想定外なんだろうけどね。
ここはダンネンベルク郊外のブレーゼ・イン・デア・マーシュという歴史的な通り。
通り全体が重要文化財らしい。
趣のある木組みの家の並ぶ地域だけど、これを守って住み続けるのは色々不便なこともあって大変らしかった。
木組みの家というのは元々はこうなっているのね。
通りの端っこには、この地域のサッカーチームがある。
大人のチームはランデスリーガというランクに属してて、ドイツのサッカー・ヒエラルキーのたぶん7階級目に属する。その試合のチケットは一人5ユーロ。その下のKreisklasseというのは、たぶんU18とかのジュニアの試合で、チケットは一人3ユーロ。
こんな通りにも独立したサッカーのチームがあるなんて、サッカーの国なんだなあと改めて思う。
選手たちなのかな、集まって飲みながら騒いでいた。祝日だものね。試合も無いようだったし。
さて、通りを歩いて木組みを写していたら、この黄色いXに気がついた。
窓から覗いている場合もある。
これ、実は、この近くのゴアレーベンという町に建設が予定されていた核廃棄物の中間貯蔵施設建設、さらに最終処分場建設への反対を表するマーク。この辺りの地下には岩塩があって、そこを最終処分場にできないかと実験・検証・探索されてきたらしい。で、この地域は80年代以降、国や支持者たちと反対者たちが繰り返し衝突していたところなのだ。
反対者たちはデモを行い、トラクターで道路を封鎖したため、トラクターが定期的に没収されているとか。それに対し、Xの方は、非暴力を誓って座り込みや日曜日の祈りの集会などでデモを行っているという。色々あったんだろうな。
この場所は、今のドイツのニーダーザクセン州にあって、今のドイツで言えば北部の真ん中だが、かつて東西に分かれていた時代には東ドイツとの国境で、それも西側からちょっと東に突き出た地形のところで、つまり西ドイツの北東の果てに位置していた。かつての政治家たちがそこに核廃棄物を置いておこうと考えたのは、当時それだけ東との断絶が深かったということなのだろう。

その場所はこちら。右下の白く四角いところが最終処分場候補だった岩塩の実験・探索場。真ん中はたぶん中間貯蔵施設。2回ほどマイナスをクリックすると上にエルベ川が見えてくる。その向こうはかつて東ドイツだった地域。ニーダーザクセン州の中でも鼻の先のようにちょっと尖って東側に突き出ていて、いかにも辺境の地という感じなのが分かるだろう。もう何度かマイナスを押してハンブルクとベルリンとマクデブルクが見えてきたら、州の境界を示す点線を見てほしい。ベルリンとマクデブルクとシュヴェーリンがある部分が旧東側(シュヴェーリンと書いたが、めぎのPCではSchwerinとアルファベット表示されるので日本のみなさんの画面にカタカナでどう表示されるかは分からないが、ドイツ語でシュヴェーリンと読む)。
それが統一後、国境が遥か彼方へ移動してしまい、ここはハンブルクとベルリンの中間地点に位置することになってしまって、困った困ったということになったのかもしれない。と言っても統一後も長々ともめてきて、2021年になってようやく最終処分場としての候補地域から外れ、閉鎖が決まったようだ。その話はドイツ語だがこちらやこちらに書かれている。100万年間耐えられるという条件を満たせなかったかららしい。それまでに約19億ユーロ(約2500億円)が投入されたということで、よくそれが覆ったものだ…しかし、中間貯蔵施設は1995年から稼働していて、今もある。この辺り、有事ともなれば結構危険な地域だということなのね。ま、各国の原発と同じく、そういうのは想定外なんだろうけどね。