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FFP2マスクのことなど [新型コロナウィルスのこと 2021年]

早くも2月が終わり。これは2月最後の金曜日のマルクト市場。暑くもないが寒くもないという感じ。
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春の苗がいっぱい売られ始めた花屋。しかしそんなことより端っこに写る人々のマスク姿が何となく目を引く。
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新規感染が一日3万人とか、死者が一日千人を超えるとか、さらに変異種が来たとか、そんな時期を経てあっという間にドイツに定着したのは、ただのマスクではなく医療用マスク。それも日本で不織布マスクと呼ばれるOPマスクだけではなく、日本でN95防護マスクと言われているFFP2マスクまでが極めて一般的に。右端に写っているちょうど通り過ぎていく女性二人の一人は不織布マスク、もう一人はFFP2マスクをかけている。
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マスクなんて見たことも無かったドイツだったのに、今はスーパーやドラッグストアで普通に手に入る。FFP2マスクも今は一枚1ユーロ程度で売られている。不織布マスクの方は一枚10~30セント程度ではないかと思う。めぎは長いことうちのドイツ人が作ってくれた布マスクに以前momoさんが送ってくださった不織布を折りたたんで入れて使い、その後学校で一人5枚支給された幅の広いしっかりとした布マスクを使用していた。しかしだんだんと新規感染者数が毎日1万人、2万人と増えていくのを見て、去年の11月ごろ自分でFFP2マスクを10枚ぐらい買ってバスの中などで使っていたところ、今年になってそのFFP2マスクが登校すれば一日2枚支給されることになった。というわけで、こんなに溜まってしまった。
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このFFP2マスクは8時間まで使用できるという話で、オーブンで80℃以上で50分ほど熱すれば再利用できるとのこと。しかし、いくら病原菌が死滅すると言われても、料理をするオーブンにマスクを入れたくはないわよね…
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または、使用後一週間乾かしてもいいそうだ。一週間分のマスクかけを用意し、曜日の場所にかけておき、月曜日にはこのマスクをつけていく、という風に乾かすといいとのこと。そして通算5回使ったら棄てろとのこと。しかし、そんな使用済みマスクを7枚もぶら下げる場所はないというか、そんな場所を家の中に作りたくもないなあ…やっちゃいけないのは、煮沸消毒したり洗濯したりUVランプを当てたり消毒液で消毒したりすることだと書かれている。
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めぎは現在の卒業年次だけの対面授業の場合、一回登校すると4~5時間授業をするのだけど、その5時間終了+帰りのバスを降りたところまでで使用済みとし、有難く惜しげなくきっぱりと捨てている。このFFP2マスク、しっかりしてて当然のごとく風通しも悪いので、5時間つけっぱなしで授業はかなりしんどい。汗をかく夏になったら一日に2~3枚使いそうな気がする。写真は道端の花壇。もうこんな花が咲いているなんて。
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60歳以上の人とリスク疾患がある人には、まず1月ごろにFFP2マスクが薬局で3枚無料配布され、その後ドイツ政府が個人宛にこんなクーポンを送ってきた。Bundesregierung、まさしくドイツ政府からの手紙である。このクーポンを薬局に持って行くと、4月15日までの間に2ユーロで6枚が2回手に入る。つまり4ユーロで12枚手に入るということである(さらに薬局の方にも何ユーロだったかお金が入るそうで、そこに何か臭う気がするのはめぎだけかしら…)。うちのドイツ人は、さらに仕事上でも支給されたので、膨大なマスク持ちとなった。
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スーパーなどの店の中や公共交通機関利用時にこのような医療用マスクの着用が義務となった時点で、既にこのFFP2マスクがかなり普及していたのだが、学校でも医療用マスク着用が義務となり、今や布マスクは15歳ぐらいまでの子どもだけのものとなった。そうやって性能の良いマスクが奨励されるのはいいことではあるが、どうしてFFP2マスクのような特殊なマスクがこんなに湯水のように配布されたり安く売られたりしているのかと言えば、大量に出回ったからで、よく見るとどれもMade in C。こんなに素早くこんなに大量に生産してこんなにたくさん輸送してきたんだなと恐れ入ってしまう。マスクにはEUの検査を通ったCEナンバーが刻印されていて、安全性は折り紙付きだ。いやはや、この短期間にお見事というか、このパワーにはもう誰も勝ち目がないのではないかという気がしてくる。かつてMade in Japanを見た欧米の人たちの気持ちもちょっとわかるような気がする。写真は道端の椿。いっぱい蕾をつけていた。
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マルクト市場では、日差しが美しく水仙の苗を照らしていた。
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もうチューリップの切り花がこんなに売られている。
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この2月の最終週は、学校の卒業年次の対面授業が始まり、バタバタだった。1つのクラスを2つの教室に分け、同じ時間に同じことをしなければならない2つの教室を行ったり来たりして、どこに何を置いたか、どこで何をしゃべったか、時々訳が分からなくなった。生徒たちにおしゃべりさせたり近づいてグループワークをさせたりしてはいけないため、一緒に学ばせたり答え合わせをさせたりするのも難しい。でも、予め答えを用意して自分で丸つけさせるなら、対面授業の意味がない。こんなことならオンライン授業の方がずっと良かった。みんなマスクもなく換気で寒かったりすることも無くリラックスして言いたいことを話せたのだ。もちろん生徒によっては家のWi-Fi事情が悪くて授業が途切れたりしていたので、対面に戻って良かったケースもあるのだが、それはほんの一部であるので、多数派の方を見れば、やっぱりオンラインの方がずっと理想的な授業らしかった。しかし、そういうこと、教育省などには全然伝わらないのよねえ…それに、卒業試験前だから、やっぱり対面であるべきのような気もするし。
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さらに緩和するかしないか、するとしたらどの分野を、しないとしたらどういうプランで今後どうやって緩和していくか、3月3日に再びメルケルさんと州知事たちとで話し合いがもたれることになっている。もうロックダウンは嫌!これ以上だと経済破綻&精神的に持ちこたえられないという雰囲気で満ちているのだが、こうしてグラフを見ると現状は厳しい。このグラフは人口10万人当たりの7日間の新規感染者数、いわゆる七日間指数のこの一年間の移り変わりだが、ドイツの場合、最初の第一波のときは最高でも50ぐらいだったのだ。めぎがザルツブルクに行っていた8月初旬は6.4であって、そのレベルではマスクをしないのも当然だった。しかしその後第2波が始まって、みんなマスクをして手洗いも消毒もするようになってからもどんどん悪化し、クリスマス頃には217.6にまでなった。そして今、一度50台まで下がったのに、その後下がりがストップ、2月26日には63.8であった。11月からこんなに長い間ロックダウンで頑張ってここまで来たのに、また右上がりとなって第3波の始まりだなんて言われている。変異種の危険を考慮すると現在のところこれが35以下にならなければ緩和できないという方針で、緩和などこの右上がり傾向の数値的にはまだまだ先のはずなのだ。ワクチン接種が進めばこれも変わっていくのかもしれないが、ドイツではまだ5%ぐらいしか接種が終わっていないのだから、来週から緩和しましょうというのは理に合わない。このグラフはこちらから。
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参考に、日経のこちらに出ていた日本の数値を見ると、こんなに低い。七日間指数は、一番多い東京だって15である。ドイツから見ると、これはもう終息宣言並みである。こんな数値ならもう誰もマスクなどしないで休暇に出かけるだろう。日本はこんな数値なのにみんなマスクして頑張っているからこそこれだけ低いのかもしれない。
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今ドイツは、イースターをみんなで食事して祝えるか、夏に休暇に行けるか、そのために今どうするか、というところに来ている。経済破綻を考慮して、または支持者の声を拾って、禁断の緩和へ向かうのか、その結果として夏休みはみんなロックダウンになるのか、岐路に立っている。こんなに緩和緩和という声も高まっている一方で、この週末からは旧市街やライン河畔や主な公園などは屋外でもマスク着用義務、立ち止まり禁止、ベンチや芝生で休むのも禁止という措置になり、緩和とはまるで反対方向へ向かってもいる。レストランやカフェなどは未だ閉鎖されたままだ。でも、半年後のことなどだれも分からない。ひょっとすると去年と同じで、マスクをしてなくとも夏だからウィルスの方が鳴りを潜めてくれて休暇に出かけられるのかもしれないし、変異種の所為でとんでもないことになっているのかもしれないし、ワクチン済みパスがあれば旅行できるということになって皆がどんどん摂取する方向へ向かうのかもしれない。ホント、全然わからない。とにかく今は、FFP2マスクをして来週の食料の買い物をし、土日も出かけず来週の仕事の準備をするだけである。
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聖ペーター教会をあとにする [2020年夏 ザルツブルク]

現在、2020年夏のザルツブルクの話を連載中。

ここは聖ペーター教会。入り口の門の鉄細工。ちょっと悪魔みたいだなあって思って撮ったのだが、もっと絞って光を光線にした方が良かったかな。
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懺悔の場所は静まり返っていた。そう言えば懺悔のこの箱のところには何度も来てるけど、人が入っているのを見たことはないなあ。
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マスク姿のアジア人カップルがやってきた。この頃オーストリアは緩和されていて、マスク姿は少なかった。まあ緩和されていなければ隣国からとは言えめぎが入れるわけもなく、このときは本当にラッキーだった。
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今年の夏はここにまた行けるかな…
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入り口近くに付属レストランの入り口がある。ここはまだ入ったことがない。いつかは入ろうとは思っているのだが、結構値の張る場所なのでどうせなら二人でと思って一人で入る気にもならず、二人のときはオペラやコンサートがあって入る時間がなく。2020年の夏は、うちのドイツ人が来る予定もなかったし、感染も心配だしで、パス。
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まだまだ散歩は続く。
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綺麗になってる [2020年夏 ザルツブルク]

現在、2020年夏のザルツブルクの話を連載中。

2019年には改装中だった聖ペーター教会。中はただ綺麗になっただけで特に変わってはいない。
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見慣れたこのお方も前と同じ。この方に関しては以前書いたので今回は省略。興味のある方はこちらをどうぞ。このリンク先は2018年に書いた記事だが、それは2016年に2回目に訪ねた時のお話。初めて訪ねた2015年のお話はこちら。2017年の3回目はこちら。2018年も行ったけどまだその話は書いてなくて、2019年には改装中だったのである。
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あ、ここ、ちょっと汚くなっていたような、見えにくかったような記憶。綺麗になったのかも。
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この聖像も以前と同じ。
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以前も撮ったものを以前と同じような撮り方で撮っている。ただ、撮るカメラが変わった。以前はD600(一眼レフ)でカシャカシャ音を立てながらだったのが、今はZ6のミラーレス。教会で無音で撮影できるのがいい。
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