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2020年を振り返る~めぎの今年一番のこと~ [小さな出来事]

今年もとうとう大晦日。今年一年で最も心に残っていることを一つだけ挙げろと言われたら、皆様にとっては何かしら。

めぎにとっては、うーん、ここかなあ…この貴族の庭園は、たしかに本当に大きな出会いだったよなあ。
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まずお花がとにかく美しかったし…
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緑も美しかった。
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秋が深まり、終わっていく景色にも心打たれた。お別れが辛かったな…
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今年はもちろん仕事のこともいーーーーっぱいあって、あれこれと大変だったことが心に浮かんでくるが、それはとても一言では言い表せないので、これ一枚に集約。歯を食いしばって頑張った。この「歯を食いしばる」という言葉はもちろん知ってはいたものの、実感したのは今年が初めてかも。
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ロックダウン中、バルコニーから見下ろす桜が今年は殊の外美しかったなあ。
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そう言えば、めぎ家バルコニーも綺麗だったのだけど、どうも納得のいくようには写せずに終わってしまった。
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外ばっかり見ているクレマチス、どう写そうかと試行錯誤したけどどれもイマイチだったなぁ。
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夏が終わるころになってようやく咲いた朝顔が初々しく素敵な色だったけど、あっという間に秋になって多くの蕾を咲かせないまま終わってしまったのが残念だった。
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今年は写真よりも音楽に時間を費やした一年で、それも、シューベルトのシンフォニーとか、今まであまり目を向けてこなかったものをじっくりと聞き比べた。フルトヴェングラーやカラヤンを聞き比べたり、アーノンクールやラトルと比べたり。そんな中カルロス・クライバーに目覚めて、ベートーベンやブラームスなどの名だたるシンフォニーはもちろん、オペラをたくさん見た。特に「薔薇の騎士」を何度も見返して、このスコアがあったらいいねえと話したのはこの夏のこと。
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コロナ禍で大変な損害を受けている分野はたくさんあるが、その一つが文化系で、今年は図書館も美術館も閉まってしまったし、劇場もオペラ座もコンサートホールも閉鎖となり、バイロイト音楽祭など3月の時点で夏の開催を見送ったし、来年夏も開催するつもりはないようだ。でも、ザルツブルク音楽祭だけは規模を縮小して開催し、来年のプログラムもすでに発表している。100周年だった今年がこんな特別な年となり、そこに訪れたことはめぎにとって今年一番の大きな決断であり大冒険であり、オペラファンとしては何にも代えがたい体験だった。
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このエレクトラのプルミエと…
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このコジ・ファン・トゥッテのプルミエをめぎはそこで見たのだ。今年、まともに公演されたオペラは全世界にこの2つしかないわけで、その2つのプルミエをめぎはその場で見たのだ。それは本当にわくわくする経験で、演奏も演出も素晴らしく、本当に行ってよかった。
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見たいという気持ちと、その業界をささやかながらもバックアップしたいという気持ちと、感染に気をつけるべきという気持ち。そのバランスをとることは難しいし、法律的に許されていることと自分のしたいことと自分に(経済的に&家族の状態的に&健康状態的に)できることを秤にかけて自分で決断して行動しなければならない。正しい答えはなく、行って帰ってきた後で2週間が過ぎてだれもが健康だったらやっと正しかったと言えるという有様で、コロナとどう折り合ってどう生きていくか、たぶん今後も試行錯誤と紆余曲折があるだろう。仕事の面でも、生活の面でも。音楽祭に行ったことが今年最大の出来事ですなんて言える身の上は本当に恵まれているの一言だが、めぎはこの2020年のこの上なく幸せだったこの時間を、一生忘れないだろう。

行かせてくれたうちのドイツ人に感謝。そして、貴族の庭園に足しげくつれて行ってくれたことにも、忙しいのに頑張って夕食まで作り続けてくれたことにも、心から感謝。そして何より、お互いに健康で一年を締めくくれることに大感謝。
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みなさま、どうぞよいお年を。
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2020年を振り返る~うちのドイツ人とのあれこれ篇~ [小さな出来事]

今年を振り返るシリーズ第2弾は、うちのドイツ人とのお話を。

今年と言えば、これから始まった。床に張る板を発注に行ったのは1月末のこと。
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剥がし始めたのは4月。
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剥がすのが想像以上に大変で、6月末になっても剥がし終わっていなかった。仕事しながらの作業だから進捗もゆっくりだったけど、でもこの頃は仕事の合間にこの作業をするゆとりがあったのね…
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さて、時間は前後するが、ドイツでコロナ禍が始まる前の2月、うちのドイツ人の叔母がデュッセルドルフの娘(うちのドイツ人の従妹)を訪ねてきて、一緒に美術館に行ったりした。
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そして地ビールのビアホールに行ったりも。
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めぎ家はこれ以来美術館に行ってないし、外食もしていない。このとき従妹のうちでこうして集ったのだけど、従妹の息子にとって祖母に会ったのはこのときが今年最後となった。クリスマスの訪問も見送ったという。もちろんめぎたちも、叔母に会ったのはこれが今年最後だし、ハンブルクやザクセンの家族親戚友人に会うことも今年全て見送った。
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2月には友人が子供を連れて訪ねてきてくれたのだが、そういう機会もそれが今年最後。
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そして、2月末にはケルンに指揮者クルレンツィスのコンサートを見に行ったのだが、うちのドイツ人にとってコンサート鑑賞はそれが今年最後となった。
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その後ドイツでもマスク着用義務となり、休校期間の明けるめぎのために、そしてスーパーなどで買い物ができるようにうちのドイツ人が縫ってくれた。
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人の訪問の絶えためぎ家に小鳥さんたちは今年もよく訪ねてきてくれたが…
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巣作りはしてくれなかった…
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しかしめぎたちは日々色々と楽しんでいた。落っこちた鯉を釣ったり…
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新しくフライパンを買ったり…
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明るい時間の長い夏の夜をクラシック音楽を聞いて楽しんだり。
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そして床の張替えの話に戻るが、秋の初めには二人で頑張ってセメントみたいなのを敷き…
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10月末にはここまで到達。
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そこでストップしているのは以前書いた通り。今年後半のうちのドイツ人はかつてない忙しさで、なぜこのコロナ禍にこんなに仕事が舞い込んでくるのか、謎。ビデオ会議も多いが直接会わなければならないことも多く、10月ごろにFFP2のマスクを購入。そうこうしているうちに、60歳以上に国からも支給。
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そんな今年、めぎとうちのドイツ人はことあるごとに、年の初めに南イタリアに行っておいてホントよかったね~と話していた。この青い海と青い空の記憶が、忙しさで時にストレスを抱えてしまっていためぎたちをどれほど和ませてくれたかわからない。
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古くはギリシャ時代よりも前からあると思われる風景を堪能し…
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同じく古くはギリシャ時代よりも前からずっと同じように営み続けられてきたのではないかという暮らしを垣間見て、めぎの悩みとか仕事の大変さとかなんて長い長い歴史から見ると取るに足らないちっぽけなことだなと感じたり…
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向こうにアルバニアが見える景色に心を躍らせ、次回はアルバニアへ行こう!と盛り上がった時間が…
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その後のロックダウンの世界から見ると本当に貴重な時間だったわけだが、今までこうしてあちこちに行ってきたおかげで旅への思いがかなり満足してて、昔みたいにああどっか行きたいという衝動を覚えることも無く、楽しかったねえと思い出話に花を咲かせていたのだった。

そんな一年が暮れていく。きっとここは今もこんな青い海と空なのだろうな。
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この南イタリアに限らず、今まで年末年始に訪れてめぎたちに活力をくれたペナン島やボルネオのこともよく二人で思い出した。あそこやあそこで生きていた人たち、みんなどうしているかしら。元気だといいな。
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2020年を振り返る~カメラ篇~ [カメラのこと]

今年もあれよあれよという間に年末押し迫ってきた。いつものように2020年を振り返ってみようと思う。まずはめぎのカメラとのお話から。

2020年の元旦は南イタリアのブリンディジという町で迎えた。アッピア街道の終点のこの円柱のあるところ。
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このときは直前に買ったZ50を携えての旅で、慣れないカメラを持って旅に行くなんて、という感じではあったが、徐々にその良さを発見していく旅でもあった。
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発色も気に入った。
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夜景も素晴らしく撮れた。
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しかしこのカメラの良さはこのときにはまだ本当にはよくわかっていなかった。ちゃんと理解したのはもう少し経ってからだ。

まずいいなと思ったのは、APS-Cのセンサーのおかげで写りがやっぱり1インチやフォーサーズよりずっといいことと、その割に小さくて軽くて、もう一つ欲しいなと思っていたフォーサーズの小さなカメラより下手したら軽いこと。買い物にも持ち出しやすい軽さで、カメラを構えても気にされないほどの小ささで、シャッター音も無音にできるし、AFが速くて正確だし、写りがいいし、言うことがない。
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おかげで今年の移り変わりをキッチリ写すことができた。
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買い物に行く機会に必ず持ち出せたからだ。
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おかげでマスクが定着していくドイツを記録することができた。
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写りがあまりにもよくて、フルサイズを買う必要はもうないかもと思った。
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3月下旬には撮影枚数8000枚を超えていた。休校になって家にいる時間をZ50で思う存分楽しんでいた。
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余談だけど、今年はモクレンがたくさん咲いてくれてとても嬉しかった。
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Z50にはキットレンズですごくいい望遠がついていたのだが、望遠を使おうとすると同時に広角が必要となる(めぎは外ではできるだけレンズを付け替えたくない)。それで、もともと持っていた1インチのV3用に、1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6というのを中古で購入。
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広角、面白いなあと思いつつも、1インチのV3はZ50の画質の良さに遠く及ばなかった。
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それで、結局はこの後しばらく、V3ではなくD5600にキットの標準ズームレンズをつけてZ50のお供にしていた。画質的には申し分なかったが、35㎜換算で28㎜が最も広角ということで、どうしようかなあと思う日々だった。FマウントでAPS-C用に広角ズームがあって写りもよさそうだけど、Zマウントが出た今、Fマウントのレンズを新たに買うことにはものすごく抵抗があった。
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さて、4月中旬から例の貴族の私有地である庭園の無料開放に通うようになり、そこでめぎはこのZ50の凄さを遅れ馳せながら思い知った。
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ピント合わせがものすごくやりやすいのである。これは上のトリミング。
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狙ったところにピントをばっちり合わせられる。それは言い方を変えればどこにピントを合わせるべきかが厳しく問われるようになるわけだが、それはさておき、めぎがピントを合わせたいと思った場所にドンピシャであわせられるという使い勝手の良さに目覚めたこのときが、めぎのミラーレス元年の始まりである。
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それからというもの、撮影が楽しくて楽しくて。
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だって…
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ピントが合ってるんだもの!それに、Zの写りって、シャキッとしてて好き。
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それからフルサイズのZ6に手を出すまではあっという間のこと。ミラーレスってすごい、Zの写りってすごい、となれば、フルサイズも試してみたくなるのが当然なのだ。Z6に24-70mmF4のキットズームを手に入れてほぉ~と楽しんだり…
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アダプターで105mmマクロをつけて手持ちでピントを合わせて撮る楽しみをフルサイズでも満喫したり…
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最後にはZマウントの50mmF1.8を手に入れて、その空気感をも映し出した写真に自己満足して酔い痴れた。
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そんな一年だったわけだが、写真コンテストにはことごとく落選した。ただ、ある日本人の写真家の方のレタッチガイドのような本に、素人のレタッチの例としてめぎの写真を4枚取り上げていただけた。これはCoolpix Aで撮った写真で…
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これはD600に70-200mmF4で撮ったもので…
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これはD5600に40㎜単焦点、35㎜換算60㎜で撮ったもので…
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これは再びCoolpix Aで。
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つまり、今年はレタッチに一生懸命取り組んだ年でもあったのだが、それはもう素人のお手軽適当プリセットレタッチで、そんな適当なことをやっているからうまくならないんだろうなと思う年でもあった。でもまあ、素人なんだから、わあこのプリセットカッコいい~と使うので十分と言えば十分…

こうしてミラーレス元年となっためぎの2020年は終わっていく。今年撮ったもので最も印象に残っているものと言えば、やっぱりこの貴族の庭園。その中の一枚を選ぶにあたり、写真としてうまく撮れたかどうかではなく、最も印象に残っている場所を。それはこの「盆栽の池」。命名はうちのドイツ人。Z50にキットの望遠ズームレンズ50-250mmで2020年5月21日に撮影。ドイツの5月はいつもと同じく美しかった。
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