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秋休みのあれこれ [文化の違い]

めぎの2週間の秋休みもあと4日。どこにも行かない秋休み、めぎはうちで仕事をしつつ、医者の定期健診に通った。ここは歯医者。
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ドイツの医者はもともと完全予約制なのだけど、コロナでその徹底ぶりがさらに徹底し、待合室で人と一緒になることは歯医者では全くなく、内科でも婦人科でもかなり限られた。感染対策で雑誌や新聞などもなく。
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そうそう、ドイツは健康診断を会社や学校で行うことは全くなく、個人が自己責任で行うべきこととなっている。それは、ナチス時代に国家が国民の健康状況を把握して不治の病の患者や障害者を虐殺したからで、健康という人間にとって最も重要な個人情報を会社や学校が手に入れることを避けているのだ。日本って個人情報個人情報とうるさいけれど、その辺は全然気にしてないわよね。再検査になったことなども職場中が知っているという状況、現在のドイツ的には全く考えられない。しかし検査に行くのは自己責任なので、ちゃんと自分で予約をとってこうして自ら定期的に行くようにしないと、検査を全くしないまま何年も過ぎるなんてことになりかねない。きちんと行くめぎはドイツ健康保険的には優等生である。以前子宮内膜ポリープが早期発見できて非常に簡単に手術できたという経験から、どんなに忙しくても必ずきちんと行くようにしている。そのおかげで経過観察という立場なので全部無料だし。

あ、ススキが売ってる~
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実はこの日、歯の健診の後めぎは買い物をするつもりだったのだが、なんと財布を忘れてて、カードも持ってなく、スマホすらうちに置いてきてて、何も買えずに帰ることとなった。その上、財布を取りに帰ってちょっと別の用事をしてまた出かけようとしたら、なぜか結婚指輪が見当たらない。あるべきところになく、あるかもしれないところにもなく、床やら棚やらなにやら見ても全くなく、最終的に鞄のポケットに入っているのを発見したが入れた覚えもなく、そんな事初めてで、健診ではなんともなかったけど、実はアルツハイマーか?こんなにぼんやりしてて大丈夫なのか?と自分でも心配になっちゃったわ。

秋の花屋さん。売っているのは実のなっているものばかり。
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しかしうちのドイツ人によれば、気を張っていたのが秋休みになって10日間を過ぎてやっと緩んだのだろう、リラックスできてよかった、とのこと。そうかなあ。

ここは服の直し屋さん(丈詰めとかをするところ)なのだが、いつもは9時から(金土は10時から)だったのが今は毎日12時からだという張り紙。店の中で服を脱ぎ着して測るのもお断り、と書かれている。コロナ対策、みんな大変なのだなあ。
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ドイツ健康省(日本の厚生省)大臣がコロナに感染した。健康省のトップだから、ありとあらゆる感染対策をしていたはずで、早速ネオナチ党から「ほらみろマスクなんて何の役にも立ってないじゃないか」と言われている(ドイツで反マスク・デモをやっているのは主にネオナチ党の人たちなのだ)。マスクがなければもっといっぱい広がっているのだろうが、でも、マスクしてても移っちゃうときは移っちゃうのよね…秋休み後はマスク着用義務で学校が再開される予定だが、そして20分ごとに5分間窓を開けるようにという規則になったが、さてそれでどこまで防げるだろう。デュッセルドルフの10月21日の7日間指数(人口10万人当たりの7日間の新規感染者数)は81人。近隣のケルンやデュースブルクやゾーリンゲンなどは100を超えた(数値はこちらのちょっとスクロールしたところのノルトライン・ヴェストファーレン州の地図の10月21日のもの)。ヨーロッパでは50以上が危険地域となっているが、今やドイツ全体の平均でも50を超えた。オランダの320とか、ベルギーの383とか、チェコの602とかと比べるとまだまだ大丈夫って感じだけど、徐々にそれに近づいて行っているのも確か(数値はこちらの10月20日のもの。そうそう、このページで7-Tage-Schnittというのは7日間の平均値だが、それで数値が低くてもそれはあまりあてになる数字ではない。人口が少ない国では少ないに決まっているからだ。重要なのは10万人当たりの数値で、だからヨーロッパでは10万人当たりの7日間指数で危険地域を色分けしているのだ。死者を見ても、ドイツの死者は10万人当たり12人であるが、スウェーデンは10万人当たり58人もいる(それぞれの国の上にマウスをもって行って見える表の一番下の数字)。だから、スウェーデンで死者が少ないとは全く言えないのである)。もう、どんなに気をつけててもこの状況ではいつかは移るんだろうな、と思うようになってきたが、秋休み前後でこんなに状況が一変しようとはさすがに思っていなかったな…
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