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マリアンヌ・クレバッサの声に酔いしれる [小さな出来事]

先日、デュッセルドルフでベルリン・フィルのコンサートがあった。これはそこへ行く途中での撮影。
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その日は暑かった・・・
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チケットを買ったのは去年の8月中旬。ザルツブルク音楽祭から帰ってきてすぐに手配したのだった。というのは、音楽祭で聞いたコンサートのメゾソプラノ歌手の声があまりにも素晴らしくて、ドイツでリサイタルでもしないかな、と調べたらなんとデュッセルドルフでベルリン・フィルと共演すると書かれてあったのだ。これは行くしかないでしょ!

そのメゾソプラノ歌手の名前はマリアンヌ・クレバッサ。フランス人で、もう数年前からザルツブルク音楽祭で活躍していて、2年前には「皇帝ティートの慈悲」というモーツァルトのオペラでセストをやった人。以前ブログでも紹介したと思う(それはこちら)・・・クラリネット奏者との熱演が素晴らしかったこの公演のことである。



昨年のザルツブルク音楽祭ではオペラには出ず、ウィーン・フィルと歌曲(ルツィアーノ・ベリオの「メゾソプラノとオーケストラのためのフォークソング」という歌曲)で共演しただけだったが、それがまた素晴らしくて、すっかりファンになっためぎ。これはロンドン・フィルとのだが、同じ指揮者との共演のもの。残念ながら音声のみだけど。



↑去年の夏はザルツブルクでこれに感動して、帰宅と同時にチケットが売り切れる前にと購入したのだった。あのときは来年の6月末なんていったいいつのことやら・・・と思っていたのだが、とうとうその日が来たのよね。暑さなどなんのその、心逸る・・・
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今回のベルリン・フィルとの曲はラヴェルの「シェエラザード」。この公演はデュッセルドルフのあとハンブルクで、そして最後にベルリンの「ヴァルトビューネ(訳すと「森の舞台」で、もとはディートリヒ・エッカート劇場だったところ」という野外公演に続き、この土曜日にドイツ全国放送された。残念ながらそれは(まだ?)ネットに上がっていないけど、同じ指揮者との別のときの共演の部分のみ見つけたので、こちらでどうぞ。



もうもうめぎはこの人の追っかけになりそう・・・

このマリアンヌ・クレバッサに関しては、2年前の皇帝ティートのセスト役のときからめぎは何度も素晴らしかったと話しているのだけど、うちのドイツ人は聞いたことがなかったし、さらに彼の父親の奥さんもその名前を知らず、そうなのよかったね、で終わっていた。でも、今回やっとうちのドイツ人には生まで聞いてもらえて、奥さんにはテレビで見てもらえて、その良さを二人に認めてもらえてよかったわ。うちのドイツ人など、コンサートホールで涙したのだ。

ベルリン・フィルはこのシェエラザードの他にプロコフィエフの「キージェ中尉」という管弦組曲とバレエ組曲「ロメオとジュリエット」を演奏。「キージェ中尉」の方は上手に弾きました的で面白みに欠けて今一つの演奏だったが、ロメオの方は美しく切なく情熱的に盛り上がった。でもまああのロメオでは他にもあのレベルの演奏がいくらでもあるという感じで、マリアンヌ・クレバッサのシェエラザードほどのインパクトはなかったわ・・・

その後ベルリン・フィルのコンサートは月曜日になってオンデマンドに登場。もしよかったらこちらの映像をどうぞ。マリアンヌ・クレバッサのシェエラザードは26分50秒の辺りから。また、公演後インタビューに答えてて、インタビューアーはドイツ語だけどマリアンヌ・クレバッサは英語で答えているので、その様子をご覧になりたい方は49分目くらいからどうぞ。

帰りには旧市街でデュッセルドルフの地ビールを一杯。テーブルもない立ち飲みでの一杯なので、写真は無し。
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22時半頃でもこの明るさ。この時間になると暑さもおさまり、気持ちよく歩けた。ビールではなくあの歌声に酔いしれながら。
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