67と56の手習い [小さな出来事]
2024年11月1日から始めたうちのドイツ人のチャレンジは今も続行中。
本当に毎日コツコツ15~20分ぐらい練習し、やっと両手で弾けるようになって、めぎ~聞いて、と言われて録ったのが11月20日のこと。15日にも一度録画したのだが、その時はミスタッチが多すぎたのでさらに練習を重ね20日に再び収録。曲名は「一番最初は難しい」。作曲は18世後半~19世紀初めのダニエル・ゴットロープ・テュルク。教本で有名な人のようだ。めぎは知らなかったけど。
↑これを聞くと、ピアノを弾くということがどれほどの運動神経を必要とするかが分かる。指一本一本の動き、右手と左手の別々の動き、鍵盤一つ一つの場所と音の長さ、さらにリズムとテンポ。その上でさらに解釈・表現が入るのだが、まだまだそこまでは到達していない。うちのドイツ人は子どもの頃ハンブルクの少年合唱団にいたので音符は読めたし、音程やハーモニーを聞き取れるしリズム感などめぎよりあるのだが、楽器はどれにも一度も触れたことがなかった。長年の夢であったピアノを弾くということを67歳にして…68歳の誕生日まであとちょっとと言うところまで来て…ようやく始めて、弾くことがどれほど難しいかも実感しつつ幸せそうなうちのドイツ人。それにしても、歳取って始めるとこんなに苦労するんだな…まだリズムとテンポを一定にできるほど指が動かないし、鍵盤の場所も不慣れで不確かなのだ。でも、亀の歩みでも心から楽しんでいるところが素晴らしい。
今は2曲目(左側の上から2段目)に挑戦中。
このままずっと続けていったとしても、めぎのイタリア語とうちのドイツ人のピアノとどっこいどっこいだろうね~と二人で話している。めぎがどんなに一生懸命イタリア語を勉強しても、自分で話すには一生懸命考えて一文を言うのがやっとで、うちのドイツ人からその10倍も100倍もすらすらと返される。当たり前だが、子どもの頃に培った言語には全くもって太刀打ちできない。うちのドイツ人も、どんなに頑張っても今のめぎのレベルにもなかなかならないだろう。でも、だから何?うまくなることはもちろん素敵な目標だけど、この歳にして新しいことに夢中になるなんて、なんという充実感。
「今の」めぎのピアノのレベルについてだが、折角なのでめぎも週末しかできないけど練習中。ちょっと手こずったのが上の楽譜の右側の上から3段目のこの曲。曲名は「悲哀の気持ち」。
何が難しいって、左手の旋律の休符のあと。それに気を取られていると右が崩れる。いやあ、かつてコンサートをし、音大に行こうかと考えていた自分が今やこんなに弾けなくなっているなんて、笑っちゃうほどびっくりだが、これをものにできたときは嬉しかった。週を追うごとに指先が少しずつ鍵盤に触れる感覚を取り戻していくのが面白い。楽譜を見て頭の中で奏でられている音楽を指で実践していく過程に、眠っていた神経が目を覚ます。脳が活性化する感じ。
で、今めぎが最も楽しんでいるのが、モーツァルトの曲をケッヘル番号1から順番に弾いていくこと。これ、ホント楽しい。子ども時代のモーツァルトがこのハーモニーを作曲できたんだなあ、お、次にはこんな新しい試みが、すっごーい、ホント天才!って感じながら辿るのが楽しい。モーツァルトが作曲している姿を思い描きながら弾いている。現在ケッヘル5まで来たところ。この楽譜はケッヘル1。ケッヘルと言うのは、モーツァルトを研究して作曲順に番号をつけた人の名前。
こんな風にピアノを弾くことを楽しめるなんて、かつては思いもしなかったな。うまくならなきゃ、あの人よりうまくなって何なにに選ばれなきゃ、という世界に生きていたのだ。モーツァルトは当時苦手だった。下手さが目立つから。失礼ながら、当時の指だけはとてもよく動いためぎにはショパンとかリストとかラヴェルとかの方がずっと簡単だったのだ。雰囲気でお茶を濁せるから。今は、モーツァルトを感じながら、音楽の歴史と深さを感じながら弾くことができる。下手でも、今が一番充実している。長いこと、弾きたいとも思えなかったのに、60近くなってからこんなに楽しめるなんて。うちのドイツ人がピアノを始めてくれたおかげだな。
ただ、これでルーティンがもう一つ増えた…仕事、うちのドイツ人との時間、音楽鑑賞、ブログ書き、写真撮影、Duolingoでイタリア語、それに加えてピアノの練習。毎日ホント忙しい。
本当に毎日コツコツ15~20分ぐらい練習し、やっと両手で弾けるようになって、めぎ~聞いて、と言われて録ったのが11月20日のこと。15日にも一度録画したのだが、その時はミスタッチが多すぎたのでさらに練習を重ね20日に再び収録。曲名は「一番最初は難しい」。作曲は18世後半~19世紀初めのダニエル・ゴットロープ・テュルク。教本で有名な人のようだ。めぎは知らなかったけど。
↑これを聞くと、ピアノを弾くということがどれほどの運動神経を必要とするかが分かる。指一本一本の動き、右手と左手の別々の動き、鍵盤一つ一つの場所と音の長さ、さらにリズムとテンポ。その上でさらに解釈・表現が入るのだが、まだまだそこまでは到達していない。うちのドイツ人は子どもの頃ハンブルクの少年合唱団にいたので音符は読めたし、音程やハーモニーを聞き取れるしリズム感などめぎよりあるのだが、楽器はどれにも一度も触れたことがなかった。長年の夢であったピアノを弾くということを67歳にして…68歳の誕生日まであとちょっとと言うところまで来て…ようやく始めて、弾くことがどれほど難しいかも実感しつつ幸せそうなうちのドイツ人。それにしても、歳取って始めるとこんなに苦労するんだな…まだリズムとテンポを一定にできるほど指が動かないし、鍵盤の場所も不慣れで不確かなのだ。でも、亀の歩みでも心から楽しんでいるところが素晴らしい。
今は2曲目(左側の上から2段目)に挑戦中。
このままずっと続けていったとしても、めぎのイタリア語とうちのドイツ人のピアノとどっこいどっこいだろうね~と二人で話している。めぎがどんなに一生懸命イタリア語を勉強しても、自分で話すには一生懸命考えて一文を言うのがやっとで、うちのドイツ人からその10倍も100倍もすらすらと返される。当たり前だが、子どもの頃に培った言語には全くもって太刀打ちできない。うちのドイツ人も、どんなに頑張っても今のめぎのレベルにもなかなかならないだろう。でも、だから何?うまくなることはもちろん素敵な目標だけど、この歳にして新しいことに夢中になるなんて、なんという充実感。
「今の」めぎのピアノのレベルについてだが、折角なのでめぎも週末しかできないけど練習中。ちょっと手こずったのが上の楽譜の右側の上から3段目のこの曲。曲名は「悲哀の気持ち」。
何が難しいって、左手の旋律の休符のあと。それに気を取られていると右が崩れる。いやあ、かつてコンサートをし、音大に行こうかと考えていた自分が今やこんなに弾けなくなっているなんて、笑っちゃうほどびっくりだが、これをものにできたときは嬉しかった。週を追うごとに指先が少しずつ鍵盤に触れる感覚を取り戻していくのが面白い。楽譜を見て頭の中で奏でられている音楽を指で実践していく過程に、眠っていた神経が目を覚ます。脳が活性化する感じ。
で、今めぎが最も楽しんでいるのが、モーツァルトの曲をケッヘル番号1から順番に弾いていくこと。これ、ホント楽しい。子ども時代のモーツァルトがこのハーモニーを作曲できたんだなあ、お、次にはこんな新しい試みが、すっごーい、ホント天才!って感じながら辿るのが楽しい。モーツァルトが作曲している姿を思い描きながら弾いている。現在ケッヘル5まで来たところ。この楽譜はケッヘル1。ケッヘルと言うのは、モーツァルトを研究して作曲順に番号をつけた人の名前。
こんな風にピアノを弾くことを楽しめるなんて、かつては思いもしなかったな。うまくならなきゃ、あの人よりうまくなって何なにに選ばれなきゃ、という世界に生きていたのだ。モーツァルトは当時苦手だった。下手さが目立つから。失礼ながら、当時の指だけはとてもよく動いためぎにはショパンとかリストとかラヴェルとかの方がずっと簡単だったのだ。雰囲気でお茶を濁せるから。今は、モーツァルトを感じながら、音楽の歴史と深さを感じながら弾くことができる。下手でも、今が一番充実している。長いこと、弾きたいとも思えなかったのに、60近くなってからこんなに楽しめるなんて。うちのドイツ人がピアノを始めてくれたおかげだな。
ただ、これでルーティンがもう一つ増えた…仕事、うちのドイツ人との時間、音楽鑑賞、ブログ書き、写真撮影、Duolingoでイタリア語、それに加えてピアノの練習。毎日ホント忙しい。
2024-11-25 02:00
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コメント(12)
充実した毎日ですね。
体で覚えたことは、歳をとってもまた体が思い出すと言います。
すぐピアノも若かりし頃のように弾けるようになるのでしょうね。
ドイツ人さんも頑張っていらっしゃいますね。陰ながら応援していますよ^^
by mm (2024-11-25 06:09)
自分もしばらく触ってなかったギターの弦を張り替えていじっています。
弦を押さえる左指が痛いです^^
by Baldhead1010 (2024-11-25 06:41)
ピアノを弾ける人にいつも憧れを抱いています。息子がおいていったピアノがあるのに一度も触ったこと無いです。充実した時間がいいですね。できるうちになんでも挑戦してください。
by JUNKO (2024-11-25 11:14)
めぎさんは音楽に対する素養をお持ちだとは理解していましたが、音大を目指したこともあるということは、そんなレベルではなく、はるかにすごいですね。
子供の頃や学生時代には、やらされ感や義務感があったものが、大人になって向き合い方が変わって楽しめるというのは、私にはそういうモノはないのですが、その素晴らしさは想像できます。
ドイツ人さんとお二人で、楽しそうです。
by YAP (2024-11-25 11:39)
本当に充実した日々を送られていますね。
ピアノの練習動画も拝見しましたが、
上達すると、次へ次へと目標が出来て、
大げさかもしれませんが、ある意味『生きがい』が増えますね。
by angie17 (2024-11-25 16:13)
ピアノの勉強、頭が下がります。
by テリー (2024-11-25 20:39)
努力されているのですね
素晴らしい。
by 八犬伝 (2024-11-25 21:15)
喜ばしい忙しさですね。ドイツ人さんが治ってきてる証拠ですもんね。よかったです。
by sheri (2024-11-25 21:24)
おふたり、とても楽しそうです♪
楽譜が読めることが羨ましいな。右手と左手、別々に動かすのも私には大変だもの。
でももし楽器を始めるとしたら弦楽器をしてみたい^^。
by Inatimy (2024-11-25 23:11)
私は右手と左手で別のことをするというのがどうも苦手で。大学の時にピアノの授業(教員免許か保母資格を取るために必要だった)で苦労したのを思い出しました。単位を取るのに通常の期間の2倍くらいかかりました。
ドイツ人さんは、ピアノを楽しみながら少しずつ上達されている様子で素敵ですね。めぎさんがモーツァルトの曲を順番に弾きながらモーツァルトの思考や人生を辿っておられるのも興味深いです。
by stellaria (2024-11-25 23:31)
素敵です!楽器って、脳も使って体も使って、たいへんですよね~^^私も、何十年も触らずにいて、再び始めたピアノが本当に楽しいので、めぎさんがまた弾き始めて楽しまれている様子に、ぐっときています。めぎさんって、様々な経験値(楽譜の奥にあるもの、歴史や、音など)が、昔よりずうっと高いと思うので、それがまた味のある演奏を生み出すと思います♪ 最高ですね♪
by おと (2024-11-26 00:45)
動画、拝見しました^^
ピアノのレッスン、
素敵ですね。
毎日が忙しいのは、
本当に素晴らしい事だと思います^^
by 青山実花 (2024-11-26 08:58)