クルレンツィスのコンサート [小さな出来事]
皆様、クリスマスはいかがお過ごしかしら…日本では24日を過ぎればもうクリスマスが終わった気分かも知れないわね…こちらは25日と26日がクリスマス。24日は前夜に過ぎず、今日からがクリスマス本番である。
でも今日はクリスマス前のお話を。
クリスマスが近づいてきた頃、めぎ家はあるコンサートに出かけた。めぎの大好きな指揮者クルレンツィスのコンサートである。場所はエッセンというデュッセルドルフから車で30分ぐらいのところにある街のホール。ここに来るのはめぎ、初めて。
オケは南西ドイツ放送交響楽団で、シュトゥットガルトを本拠地とする楽団だが、ベルリンやハンブルク、ウィーンなどあちこちツアーをしているところ。
この日、うちのドイツ人の従妹と、クラシックなんて全然興味なしで、だってビートが利いてないんだもん、と言っていたその息子（26歳）が同行。コンサートのプログラムがプロコフィエフのピアノコンチェルト第2番とストラヴィンスキーの春の祭典とラヴェルのボレロで、初心者にはとっつきやすいしかなりビートが利いていると思うので誘ってみたら、大好きな音楽の裾野を広げるのにいい機会だと言ってノリノリでついてきたのだ。で、ここ2か月ほど、ほんの数分ずつその3曲のいくつかの箇所を色々な指揮者ので聞かせ（うちのドイツ人がメールで巧みに解説しつつ音源や映像はYouTubeを使用）、下準備してきた。従妹の方は、めぎが好きな指揮者を一度体験してみたかったので、これまた二つ返事で同行した。
で、その息子からの質問…コントラバスって、良いのはいくらぐらいするの？そうねえ、数十万ユーロぐらい（約数千万円）かな…えええ！じゃ、グランドピアノより高いの？そうねえ、300年前のとかだったらそうだろうねぇ…とその場で話したのだが、実際はどのぐらいが相場なのかな。
今回、指揮をしているクルレンツィスを正面から見られる席をゲットし、とても楽しかった。音響的にはエッセンのホールはむむむで、特にピアノコンチェルトは迫力が感じられなかったが、指揮者の表情をずっと見られるのはファンとしてはもう感動もの。春の祭典は、めぎ的にはクルレンツィスにはどどんと野性的な演奏を期待していたのだが、かなりエレガントで正統派クラシック的演奏だった…へえぇ…。ボレロは彼はオーケストラの中に入り込んで踊っているかのような指揮で、演出がちょっと過ぎる気もしたが、大いに盛り上がった。ただ、彼の独特の美しい手で指示しているニュアンスからめぎが想像するような演奏を、このオーケストラでは残念ながら実現できていなかった。間違いも多かったし、このオケの限界を感じたな…たぶんクルレンツィスの組織したムジカエテルナや最近作ったユートピアだったら、もっと音色に幅があったのではと思う。
ムジカエテルナのボレロの最後の部分を貼っておく。
ユートピアもいつか聞きに行きたい。
でも、嬉しかったな～こうしてまたクルレンツィスの演奏を生で聞くことができて。めぎにとってはクリスマスプレゼントのようなコンサートだった。本当は秋にハンブルクやバーデンバーデンであったコンサートに行けたらいいなと思っていたのだが、どれも忙しくて実現できなかったのだ。
周りはロシア人が多かった。空席もあった。反プーチンを口にしない彼には批判もあるのだが、それでも聞きに来ている人たちというのは本当にコアなファンであろうと思う。来年1月にも2月にも5月にも6月にもヨーロッパでコンサートが予定されているし、来年のザルツブルク音楽祭にも出演が決まっている。予定通り実現できるかは戦争と彼の行動言動＆ムジカエテルナの動向次第だし、全て開催されても全部には行けないし、この演目は別に行かなくてもいいなというのもあるのだが、コンサートがある限り、必ずまた聞きに行こうと願っている。
でも今日はクリスマス前のお話を。
クリスマスが近づいてきた頃、めぎ家はあるコンサートに出かけた。めぎの大好きな指揮者クルレンツィスのコンサートである。場所はエッセンというデュッセルドルフから車で30分ぐらいのところにある街のホール。ここに来るのはめぎ、初めて。
オケは南西ドイツ放送交響楽団で、シュトゥットガルトを本拠地とする楽団だが、ベルリンやハンブルク、ウィーンなどあちこちツアーをしているところ。
この日、うちのドイツ人の従妹と、クラシックなんて全然興味なしで、だってビートが利いてないんだもん、と言っていたその息子（26歳）が同行。コンサートのプログラムがプロコフィエフのピアノコンチェルト第2番とストラヴィンスキーの春の祭典とラヴェルのボレロで、初心者にはとっつきやすいしかなりビートが利いていると思うので誘ってみたら、大好きな音楽の裾野を広げるのにいい機会だと言ってノリノリでついてきたのだ。で、ここ2か月ほど、ほんの数分ずつその3曲のいくつかの箇所を色々な指揮者ので聞かせ（うちのドイツ人がメールで巧みに解説しつつ音源や映像はYouTubeを使用）、下準備してきた。従妹の方は、めぎが好きな指揮者を一度体験してみたかったので、これまた二つ返事で同行した。
で、その息子からの質問…コントラバスって、良いのはいくらぐらいするの？そうねえ、数十万ユーロぐらい（約数千万円）かな…えええ！じゃ、グランドピアノより高いの？そうねえ、300年前のとかだったらそうだろうねぇ…とその場で話したのだが、実際はどのぐらいが相場なのかな。
今回、指揮をしているクルレンツィスを正面から見られる席をゲットし、とても楽しかった。音響的にはエッセンのホールはむむむで、特にピアノコンチェルトは迫力が感じられなかったが、指揮者の表情をずっと見られるのはファンとしてはもう感動もの。春の祭典は、めぎ的にはクルレンツィスにはどどんと野性的な演奏を期待していたのだが、かなりエレガントで正統派クラシック的演奏だった…へえぇ…。ボレロは彼はオーケストラの中に入り込んで踊っているかのような指揮で、演出がちょっと過ぎる気もしたが、大いに盛り上がった。ただ、彼の独特の美しい手で指示しているニュアンスからめぎが想像するような演奏を、このオーケストラでは残念ながら実現できていなかった。間違いも多かったし、このオケの限界を感じたな…たぶんクルレンツィスの組織したムジカエテルナや最近作ったユートピアだったら、もっと音色に幅があったのではと思う。
ムジカエテルナのボレロの最後の部分を貼っておく。
ユートピアもいつか聞きに行きたい。
でも、嬉しかったな～こうしてまたクルレンツィスの演奏を生で聞くことができて。めぎにとってはクリスマスプレゼントのようなコンサートだった。本当は秋にハンブルクやバーデンバーデンであったコンサートに行けたらいいなと思っていたのだが、どれも忙しくて実現できなかったのだ。
周りはロシア人が多かった。空席もあった。反プーチンを口にしない彼には批判もあるのだが、それでも聞きに来ている人たちというのは本当にコアなファンであろうと思う。来年1月にも2月にも5月にも6月にもヨーロッパでコンサートが予定されているし、来年のザルツブルク音楽祭にも出演が決まっている。予定通り実現できるかは戦争と彼の行動言動＆ムジカエテルナの動向次第だし、全て開催されても全部には行けないし、この演目は別に行かなくてもいいなというのもあるのだが、コンサートがある限り、必ずまた聞きに行こうと願っている。
2022-12-25 02:00
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コメント(10)
上から見るオーケストラ 素敵ですね
クリスマス 鍋食って 訪問してと
冬らしい1日でぜんぜん特別感の無い夜を過ごしてます
by (。・_・。)２ｋ (2022-12-25 02:06)
オーケストラの団員さんの間隔も心なしか何時もより開いてるみたいですね。
昨夜は娘がくれたドイツビールを頂きました＾＾
by Baldhead1010 (2022-12-25 03:36)
この12月、日経新聞の「私の履歴書」欄にリッカルド・ムーティと言う方が執筆なさっています。音楽に関しては全くの門外漢であまり関心のない分野ですが、この方の色々書いていらっしゃることを読んで、指揮者の仕事を少しだけ理解できました^^
by mm (2022-12-25 06:24)
音響については、オケの背面の席だったからではないでしょうか？
けど、こういう席で違う角度から見られるのもおもしろいですね。
by YAP (2022-12-25 07:15)
良い席で見られてよかったですね！めぎさんがまた彼のコンサートに行けますように。そして、戦争や侵略がなくなって、皆が音楽をもっとストレートに楽しめる日が早く来ますように。
by stellaria (2022-12-25 08:56)
従妹さんの息子さんの反応が気になります。クラシック、気に入ってくれたのかな？
by sheri (2022-12-25 10:56)
そうでした、書き忘れました。Sheriさん、ありがとうございます。
従妹の息子は、春の祭典とボレロの迫力にかなり感動しておりました。
なにより、クラシックの醍醐味のスタート地点を垣間見れて、とても感謝してました。
今後彼が別のクラシック音楽を聴いてみるかどうかはわかりませんが、今まで総じてつまらないと思っていたクラシックが実は奥深く面白いのだということと、なぜ＆どれをうちのドイツ人と私が面白いと感じているかを分かってくれたようで、よかったです。
by めぎ (2022-12-25 15:53)
最後の文章を読んで、
戦争はこういう影響も与えているのだな・・と。
全く話は違うのですが、
先日スーパーで欲しいチーズが見当たらず、店員さんに聞くと、
ウクライナの影響で入って来ないと言われました。
by angie17 (2022-12-25 18:05)
お気に入りの指揮者の動き、表情がよく見える席、
楽しい時間、あっという間だったでしょうね＾＾。
従妹の息子さんもクラッシック音楽を体感できてよかった。
きっと以前よりも身近な存在になったこと間違いなし。
by Inatimy (2022-12-25 18:49)
めぎさんのお話を読んで、貼ってくださった曲を聴いていると、クルレンツィスの音楽を、ぜひ生で聴いてみたくなります。
従妹の息子さんへのドイツ人さんのメール解説、いいなぁ、こういう解説があるかないかで、当日の体験が、かなり違ってきますよね。指揮者の顔を見られる席で、堪能ですね＾＾
by おと (2022-12-25 20:25)