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夏休みと「休暇」 [小さな出来事]

夏休みに入って、もう数日が過ぎた。
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数日が過ぎたところで夏休み自体は6週間もあるわけだからまだまだ永遠と休み。6週間ってどのぐらいの時間かというと、朝顔を植えたのは5月末近くのことで…
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芽を出したのは6月初めで…
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それからこんな時期があって…
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6週間後の今はこんな状態。朝顔は6週間のうちに咲くかしら。
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ぼやぼやしていると6週間ってあっという間。うちにいると周り中に仕事の本やらプリントやらあるし、新年度までにすべきこともいくつかあるので、よほどうまく自分をコントロールしないと休んだ気がしないままだらだらと時が過ぎていく。頭の中をリセットするためには物理的に体を別の場所に持っていくのが効果的で、だからこそめぎはいつもザルツブルクに行っていた。音楽祭という華やかないつもと全く違う別の世界で、他のことを何も考えずに音楽に没頭することが、そして美しい建物や景色を撮って歩くことができるから。少なくとも1週間、長いときで3週間も滞在して、文字通り「休暇」を満喫していたのである。撮影と音楽祭以外にすることもなく、数日の滞在でもないのでその間は時間を忘れることもできた。

でも今年はうちで6週間をやり過ごさなければならない。そして体と心を休め、頭も切り替えなくちゃ。この花が咲いていたのも5月のことで…
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今はこんな状態。6週間後は赤くなっていそうね。
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春先からぐんぐん伸びて鯉のぼりより高くなる勢いだったクレマチス(ガラスのドアのすぐ左にあるめぎ家の元祖クレマチス…他の新参2種類は4月と5月に咲いた)は、その後残念ながら葉がカビで変色し、その割には高く高く伸びていくものの全く蕾をつけなかったので…
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5月中旬に思い切って根元から切った。2週間ほど経ってから新たに芽が出てきて…
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6週間後、低いところに蕾をつけた。
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6週間というのはそういう時間なのだ。もう今はイチゴはならないし…
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これからグラジオラスの季節に入る。
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今年、ここ2年ほど、本当にこれ、その花なのかな、と半信半疑のままとりあえず保持し続けていたタチアオイと思われる植物がようやく待望の蕾をつけ…
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咲いた。思っていた花ではなく八重だったけど。
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ドイツ人たちはこの夏をどう過ごすのか…めぎ家は、めぎはカメラとレンズをとっかえひっかえ遊び、音楽祭に行けない分音楽でも聴こうと思う。うちのドイツ人は床と日々格闘。で、普通のドイツの人たちは?
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例えばめぎの同僚たちはこの夏休み、いつもはスウェーデンに行くのだけど今年は諦めてバルコニーで、いつもはデンマークだけど今年は庭で、などという人が約半数、あとはオランダの海辺やオーストリアの山などに休暇に行くという人が約半数だった。外国に行く人が多いのは、それが日本で言えば県外に行くのと同じ感覚であるから、そしてドイツより外国の方が安かったりするからである。行く人はみんな自分の車で行き、つまり電車や飛行機を使わずに行き、キッチン付きのアパルトメントに2~3週間滞在して自炊などしてほとんど社会的接触を避ける用意があるようだったが。基本的に小さい子どもがいる人や独身の人が出かけることにしていて、50~60代の同僚は自宅に留まる人が多い感じ。
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EU内は6月15日または7月1日から緩和されて、以前と同様パスポート検査なしでほぼ行き来できるようになった。それと同時にどこへ休暇に行くかがいつもの年のように話題になった。ドイツが緩和を進めたのは経済のためというよりみんなを休暇に行かせるため、つまり周辺の外国はドイツ人観光客を迎えて経済が潤い、ドイツ人はいつも通り休暇を過ごして政治への不満(ロックダウンで自由を奪われたという不満が膨らんでいた)を減らすためだったのではと思ってしまう。夏休み直前にめぎの住む州のある地域で大規模なクラスターが出て、千人以上が感染しているようなのだが、州の努力は感染を広めないことよりもまずオーストリアなどの国境でめぎの住む州全体が入国拒否になるのではなくその地域の人のみをスポット拒否してほしいとお願いすることの方に一生懸命だったような…人々も、クラスターは精肉工場で感染は外国人労働者に広まったこととして、なんだかすっかり他人事で休暇に出かける準備してるし…
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夏の休暇はそれだけドイツ人にとってとても大事なのだろう。年度替わりに休暇でリセット…それは子どものころから染みついた習慣であって、ほぼ基本的人権の一つというような位置づけであって、贅沢などではない。だって「休み」に行くのだ。仕事の英気を養うために。そこには自然があって、散歩してのんびり何も考えないで太陽を浴びてひたすらゆっくり…というイメージ。で、50~60代の人間はそののんびりする場所を自宅にバルコニーや庭として持っているので、わざわざ出かけなくても大丈夫、我々歳だしリスク高いんだから今年ぐらいは下手に出歩くのはやめておきましょ、という感じ。つまりはどう「休む」かがテーマ。
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でも世の中は、ここ数か月のコロナの所為で仕事自体を失ったり時短になったりして、休暇に行きたくてもそのお金もないというケースも多い。ドイツはコロナの初期の頃にいち早く家賃支払いを猶予する法律を作ったので、いきなり賃貸から追い出されて路頭に迷う人がいるという話は聞かないが、つい最近まで学校が休校で、やっと始まったのにまた夏休みになっちゃって、在宅勤務や収入減・無収入になってすっかり息の詰まった家庭で子どもの虐待などが起こってて青少年課は夏休みも大忙し、などという記事も出ている。それと比べたら、教師は行こうと思えば休暇に行ける金銭的余裕があるし、6週間休みを満喫しても問題ないわけで、ホント有難いことよね…
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しかし、それよりなにより、ウィルスはまだここにもそこにもあるでしょ…6週間で世の中どうなっているかしらね。
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7月1日は一日中雨だった。それも、かなりまとまった雨。ちょっと日本の梅雨を思い起こす。夏は突風を伴う嵐や雷雨がたまにあるものの、一日中ザーザー降り続く雨のことってドイツではほとんど無かったのに、ひょっとしてやっぱり気候が変わってきているのかな…下手すると6週間ずっと梅雨みたいな天気で、学校が始まったら真夏になって暑さで授業できないなんてことになったりして…
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…などとどうもなんでも悪い方にばかり考えてしまう今日この頃。気持ちを切り替えなくちゃね。
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Baldhead1010

コロナは気を緩めてはいけませんね。
by Baldhead1010 (2020-07-02 05:12) 

mm

なんですか日本ではGo to キャンペーンとかあるようで、国内旅行に行かせようとやっているようですが、東京始め近県ではまた多くの罹患者が出始めています。ウィルスをもらう危険性が高いのに、何ゆえ夜の街を徘徊(?)する人がいるのか理解できないわたくし(--
これでは日本中に蔓延するまで収まらないのかとため息が出ます。もっとも千葉市自体はあまり患者は出ないのですが。
by mm (2020-07-02 06:40) 

YAP

EU 全体としては、今年の夏までにいろいろと正常化させて旅行の需要を戻そうと思ってるのでしょうが、さすがに今年は難しいでしょうで。
それでも我慢しきれない人が大勢動くと思いますが、それが新たな火種にならないか、心配ですね。
by YAP (2020-07-02 08:01) 

ナツパパ

我が身を振り返ると、休むの下手だなあ、と思いますねえ。
どこに行っても、なんかいつもそわそわしちゃって。
今は、トマトときゅうり、そしてレモンの果実が実るのを
楽しみに庭仕事しています。
by ナツパパ (2020-07-02 09:01) 

(。・_・。)2k

基本 一人ですからねぇ
6週間一人だと気持ちが保たないだろうなぁ
既に切れかかってますしねぇ

by (。・_・。)2k (2020-07-02 10:30) 

Inatimy

1週間あったらいい方かな、夏休み・・・。
休みの間でも仕事の電話がかかってきたりもしてたし、スッキリしない。
こちら2日間、強風、暴風、突風続いて、ベランダの植物がヨレヨレに・・・。
by Inatimy (2020-07-02 18:00)