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美しい園で思うこと [2020年春~シュペー家の庭園]

現在、貴族の私有地の庭園を散策中。
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庭園と訳しているけれど、林業も営んでいる場所。だから林もいっぱい。森って感じ。
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その傍らに大きなアリの巣発見。森の大きさから比べるとほんの小さな巣に見えるけど、かなり大きなアリの巣。
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入り口付近を撮ったのをさらにトリミング。日本語でヤマアリというらしい。一瞬たりともじっとしていないので、ピントを合わせるのが難しかった。
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この綺麗な大地の下には何億もの小さな生物がいるのよね…
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見えていないだけで、葉っぱにも潜んでいるのかもしれないわね…
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そう考えると、ここは誰の敷地とか、ここは何人の領土とか、ホントちっぽけなことに思えてくる。
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ここの持ち主は、コロナ危機に苦しむ人々に喜びを、とここを無料で開放した。その懐の深さに心から感謝する。よく考えれば、そう簡単にできることではないのだ。この持ち主には何の得にもならないのだから。それどころか、この美しい自然が破壊される可能性だってある。
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それなのに開放できたのは、ここの持ち主がただ所有地として持っているのではなくここの美しさを認識していて、人々がこれを見ればきっと喜ぶだろうと想像できたからに他ならない。そこにめぎは大きな価値を感じる。コロナ危機下では閉鎖するのが普通で、もともと閉まっていたのを開けるというのは真逆の行為。大きな意思がなければできないことだ。そして、少なくともこのドイツでは、この自宅隔離の時期に庭園を開けるとは何事だ、自粛しろ、というような批判は全くなく、非常に明るいニュースとして取り上げられた。そして、めぎのような外国人にももちろん開放されていて、外国人コロナを持ち込むな、などと罵声を浴びることもない。
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このまたとないチャンスに感謝しながら、一枚でも多く撮らずにはいられない。ここでの散歩は現在、うちのドイツ人とめぎにとって週に一度楽園に行くかのような喜びの時間になっている。
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そして、自分には何ができるのだろうと省みる。今のところめぎにできるのは、このような信頼と友愛の行為をみなさんにお伝えすることぐらい…めぎの故郷もそうあってほしいなと願いながら。
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コメント 10

Baldhead1010

日本の「自粛警察」はひどいです。

度量の狭い、島国根性の民族だと言うことが、よーく分かります。
by Baldhead1010 (2020-05-22 04:26) 

(。・_・。)2k

無料開放なのに混まないのが凄いと思います
都立公園はあまりに人が集まるので駐車場を閉鎖しました
そしたら 路駐が増えて警察が巡回する騒ぎです
ただ 水元公園の周りの通りは敷地が都の物で取り締まれないんです
パトカーが出てもマイクで移動して下さいと言うだけです
地元民にしたら たまったものじゃありません

by (。・_・。)2k (2020-05-22 05:37) 

YAP

こんな時だからこそ、心の安らぎが必要で、それを無償で提供してくださるという心の広さがありがたいです。

日本のニュースでは、ドイツの南部では、フランス人に対して特定の敵意があり、卵を投げつけるケースも見られる、というものがありました。
今回の一連の報道で、マスコミが都合よく民意を誘導しようという意図を持っているようだということがわかったので、このニュースもどこまでドイツで取り上げられているのかとか、特定の極狭い地域で起きた少数の事例なのか、はたまたフェイクニュースなのか、その真実は日本ではわかりません。
デュッセルドルフは日本人の方も多いみたいですし、ダイバーシティが進んでいるのかもしれないですが、私の印象だと、出張での主な行き先のシュトゥットガルト周辺もかなり進んでいるように思います。
この対フランス人の話がフェイクでありますように。
by YAP (2020-05-22 08:22) 

ナツパパ

今日から一都3県+北海道のみで自粛継続です。
どこに行くつもりもないけれど、なんとなく気づまりで。
こういう時に、近所の「としまえん」開放してくれないかなあ。
そうなると、人が集まるでしょうねえ。
...ドイツみたいにはいかないですね。
by ナツパパ (2020-05-22 09:19) 

mimimomo

全体的に人が少ないのでしょうかしらね。東京はもともと人が溢れていますものね。解放すればそこに人が集まる。三密状態になると言うことですよね。
千葉県は少しずつ公共施設を開放する方向へ行っています。
by mimimomo (2020-05-22 10:25) 

もとこさん。

日本でも本当に多くの市民がそれぞれの立場で、「私は社会のために何ができるか」と知恵を絞り、ささやかか、大きな事かは別として行動しています。かと思えばこの機会に乗じて新種の詐欺を働くやからや、人の好意に付け込む者もいますしね・・・
by もとこさん。 (2020-05-22 16:22) 

めぎ

>みなさま
いつもコメントありがとうございます。
たしかに人が少ないかも…デュッセルドルフは人口60万人の町ですし、周りと合わせると1000万人ぐらいいますが、どの街もたくさん緑があり、どこも開いているので、わざわざここまで来なくてもいいわけです。
また、めぎ家はここに早朝に来て1時間半を限度に散歩してすぐに帰るので、その後の時間帯のことは分かりません。でも、三密には程遠いでしょうね…何しろここ、50ヘクタール以上もあるのですから。
by めぎ (2020-05-22 22:13) 

テリー

こういう場所を、散歩出来ていいですね。
コロナで、自宅から、あまり、出てはいけないと日本でも言われて、自宅にいることが多くなっていますが、やはり、ストレス解消法がないと、精神的にまいってしまいますね。

by テリー (2020-05-22 22:53) 

めぎ

>YAPさま
そのニュースはフェイクではないようですよ。起きたのは3月中旬のことで、それがドイツで全国ニュースになったのは4月中旬です。実際にどうであったかはTwitterレベルですので私にはわかりませんが(私はTwitterをしていませんので)、その地方の市長や州知事が当時それはいけないといったコメントを出していますから、そのTwitterが無視できないレベルだったのだろうと思います。なにしろ、Twitterからパリまでそのニュースが伝わり、世界にもあっという間に広がったのですから。私もそのニュースは当時日本語で読みました。
本当にとんでもないことですが、それまでの毎日と同様に働きに来た&買い物に来たフランス人にコロナ帰れと侮蔑の言葉を投げつけたとか急に始まった国境審査で嫌な思いをさせたとかというのはおそらく事実なのだろうと思います。卵を本当に投げたかどうかは、それを見たという人がいるだけで、その被害者の人たちが警察等へ被害届を出していないので、ハッキリ言えば真相は分かりません。そういう行為に及んだドイツ人が、過去にフランスと何かいざこざがあったのかとか、そういうことも全く分かりません。今は、国境を挟んだその地方の双方の住民にもやもやを残したまま、国境閉鎖されているという状況です。今後国境を開いた時にどうなっていくか、その時に再び何かが起こるかもしれませんね。
たしかにこれが起きたのはドイツの中ではかなり小さな田舎町のことで、デュッセルドルフやシュトゥットガルトのような都市とは市民の関心や考え方が全く異なります。しかし、そういうところのほんの一部の人たちの、ひょっとするとたった一人の行為が、ドイツを代表するようなニュースとなってはるかかなたの日本に伝わるというのがTwitterやネットニュースの功罪ですね。実際はドイツはフランスから重症感染者を受け入れて治療までしているのですけど、そういうことは全然伝わりません。自営業者への9000ユーロも外国人労働者にも当たり前のように支払われ、ドイツの世論では誰も文句言ってませんが、やはりそこは伝わりません。売れるニュースしかネットに載っていかないのです。売れるのは、ドイツ人ってやっぱり酷い、というエピソードです。残念ですよね。
by めぎ (2020-05-22 23:06) 

Inatimy

見えてないだけで、虫や小さな生き物がたくさんいますよね・・・
虫が苦手な私は、芝生などの上に直に座ったり寝転ぶことができなくて^^;。
新型コロナウィルスも、見えてないだけで、至る所にまだまだいるんだろうな・・・。
こんなにも穏やかな世界に見えるのに。
by Inatimy (2020-05-23 07:20)