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アウトバーンを駆け抜ける [ドイツ各地]

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昨日から今年の夏旅の話を連載中。昨日は概要をまとめたが、今日は移動のお話を。

デュッセルドルフの自宅を出たのは、10時半頃だったと思う。うちのドイツ人の仕事が10時までかかり、その後車に荷物を積んで出発。しかしすぐには出発できず・・・と言うのは、出発直前の週末に突然クラクションが壊れ、鳴らないようになってしまったのだ。週末なのでドイツのディーラーや修理工場などはお休みで、たぶんリレー(ソケット?プラグ?)部分が壊れたようなのだが、それを売っているお店も週末は閉まっている訳で、まずはそれを買って取り付けるところから。部品はガソリンスタンドで購入。無事に取り付けて、アウトバーンに乗ったのは11時頃だっただろうか。

最初の写真は11時50分の撮影。この車が面白いなあと思って。
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アウトバーンにはオランダの車が多い。しかも、自転車やら積んだのが多いのだが、この車は船を引っ張っている。オランダ人って、自転車も船も休暇先までわざわざ運んでどうしても自分のに乗って過ごしたい人たちなのね~いや、ドイツ人にもそういう人はいるが、船まで運ぶのはオランダの車の方が圧倒的に多い。流石運河の国。ちなみにドイツ人は、後ろに馬を乗せた車を引っ張っていって、休暇先で自分の馬に乗って過ごす人がいるが、その写真は撮れず仕舞い。
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この日の走行は約600km。目的地のライプチヒ近くのヴィッテンベルクの叔父のうちに着いたのは、17時頃だった。
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ドイツのアウトバーンは基本的に速度無制限なので、うちのドイツ人は160kmくらいで駆け抜ける。適宜休憩を取り、時々工事中などの区間は速度制限があって(120kmとか80kmとか)ゆっくりになるが、平均すれば事故渋滞でもない限りだいたい100km1時間という感じ。

次の日は朝食をいただいて朝9時半にはお暇し、義母の家へ向かう。途中土砂降りに遭った。日本で言うゲリラ豪雨って感じの凄い雨だった。このときまだアウトバーンじゃなくてよかった・・・
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旧東の小さな集落は、ドイツには珍しく電線があったり、無機質な建物が並んでいたりもする。ライプチヒやヴィッテンベルクの旧市街は昔のままで美しいが、ちょっと郊外に出ると西側とはずいぶん雰囲気が異なる。
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その一方で、こんな昔ながらの石畳の道が幹線道路の一部として残っていたりもする。ゲーテが旅をした時代にはこんな道を馬車で移動したのだろうな、と思うと、ちょっと心躍る。
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そしてまたアウトバーンに乗ってさらに東へ。この辺りまで来ると、チェコやポーランドの大型車が目立つようになる。しかも、本当は大型車は追い越し禁止なのに、こうして平気で法規を破る。チェコナンバーに追い越されているのがドイツナンバーの大型車だというのがなんとも皮肉。重い荷物を運ぶ大型車がオランダのロッテルダムから無料でドイツのアウトバーンを横切ってチェコやポーランドへひっきりなしに通り抜けるため、アウトバーンもかなり傷む。そのことがもうずいぶん前から問題になっているが、未だドイツは画期的な手を打てずにいる。
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ずっと前の方に見える追い越しをかける大型車はポーランドのナンバー。このアウトバーンをずっと行くとちょうどドイツとチェコとポーランドの国境に出るのだ。
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しばらく走って、ようやく義母の住む辺りまでやってきて、アウトバーンを降りる。ああ、田舎に来たわね~12時前に到着。
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義母の住むノッセン。誰も知らないところだが、昔ながらの道標の経つ歴史ある小さな町。場所は、マイセンとドレスデンの近く。
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義母の白内障の手術のために病院まで何度も往復したマイセンへの道。
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ようやく最後の務めを終え、最後に見たマイセン。9時50分頃の撮影。
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そして、11時過ぎにまたアウトバーンへ。
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バイエルンに入ったのは11時45分頃。もうバイエルン?と思うほどすぐだったが・・・
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ミュンヘンまではまだ300kmくらいある。このHofという辺りはチェコとの国境で、ここで分岐するとプラハまで行ける。
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12時半の時点でミュンヘンまでまだ232km。亡くなった義父の奥さんの乗った電車は15時20分に着くんだけど、間に合うかしら・・・結構工事中の部分も多く、スピードが出せない。
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しかし、気にしてもどうしようもないので、あれこれ景色を撮影して気を紛らわす。ここまで写真を見てきて、風力発電がいっぱいあるなあと思った方がいたかと思うが、バイエルンに入るとソーラー発電も目立つようになった。
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そしてホップ畑も。バイエルンのビールが待ってるぞ~♪と気合いを入れる。
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今回の旅はマイカーでの移動なので、うちのドイツ人は予めインターネットで地図や距離を確認し、だいたいどう走ってどのくらいかかるかを調べてあった。走っている間はラジオの渋滞情報を使い、事故などの場合は別のルートを検討するのだが、今回は有り難いことにその必要がなかった。さらに今回、めぎのスマホのグーグルマップのナビ機能を使ってみた。いくつか道の選択肢がある場合、ナビの提案を見てみたのだった。めぎのスマホはドイツで買ったものだが、今時のスマホは日本語にも設定できる。日本語に設定するとナビも日本語を話してくれる(時代は変わったわね~!)。ドイツ語にしておけばイチイチめぎが通訳する手間が省けるのだが、うちのドイツ人がドイツ語のナビを聞きたがらず日本語の女性の声を聞きたがるので日本語に設定し、うちのドイツ人はその女性ナビを「道子さん」と名付け、「道子さんはなんて言ってる?」「ここはまっすぐだって」「いや、ここはこっちのルートで行こう」・・・などという会話を楽しみ、可哀想な道子さんはUターンさせようと頑張ってみたり、煩いからと音声を切られたりする羽目になったのだった。道子さんはドイツ語が全然出来なくて、カタカナ読みした通りの名前の発音が大いに違っていて解読しなければならなかったし、時折アルファベットを一つ一つ読み上げてくれたりして、それが長すぎてその通りを既に通り過ぎてしまうこともしばしばだった。最も道子さんが役に立ったのは、目的地までこの調子で行けば何時に着くかという見通しを示してくれることだった。ミュンヘン中央駅には15時15分に着くとの見通しが、28分になったり、5分になったり。ついでにスマホでDBの発着情報も確認してみたが(ホント便利になったわね!)こういうときに限って遅延していない模様・・・むむむむ。

バイエルン・ミュンヘンのホームスタジアムの横を通ったのは14時半。
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そして無事15時頃にミュンヘン中央駅に到着。アウトバーンを降りてからややこしい中央駅までの道案内は道子さんが本領発揮してくれた(めぎの同時通訳もうまくいった・・・この辺は、いつも助手席で地図を見ながらナビをした経験が物を言ったと思う)。おかげですぐ近くに駐車スペースを見つけることも出来、駐車チケットを買い、足早にまず駅のトイレへ。そして15時20分少し前にめぎたちも奥さんの乗ったICEもホームに到着し(いつも遅れがちなDBなのに、こういうときに限って遅れも生じず、それどころか数分前に到着!)、足の悪い奥さんを待たせずにピックアップ。
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ミュンヘンは暑かったなあ・・・
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この後ザルツブルクへの旅と帰宅の旅があるのだが、長くなったのでそれはまた明日。

撮影: D600 + 20mm(F1.8)
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Baldhead1010

ぶっ通し何百キロの運転は、今ではもうできません。

1時間走っては休み、のペースです。
by Baldhead1010 (2016-08-10 04:28) 

YAP

160km/hとは、けっこういいペースですね。
私は後から煽られて右車線に戻れないようなときに max 200km/h くらいまでは出したことありますが、だいたい 140km/h を目安に走ってました。
道子さん(Google map のナビ)は、普通の人が選ばないようなマニアックな裏道を指示することも多いみたいですね。
by YAP (2016-08-10 08:11) 

テリー

昔、アウトバーンを160km で、走ったことがあります。
この毒度では、視界が狭くなり、怖いですね。
でも、後ろからさらに、すごいスピードで、走ってくる車もあり、後も気を付けてないといけませんね。

by テリー (2016-08-10 08:54) 

Inatimy

キャンピングカーや、キャンピングトレラーを牽引してる車も多いですよね^^。
オランダ人、家から直接、自家用の船で海外へバカンスも♪
馬が2頭ぐらい乗れるトレーラーを引っ張ってる車も、よく見かけますよね。
隣国だけど、ドイツとの高速道路の違いを一番感じるのは、道路照明灯。
ドイツ、少ないというか、ほとんどないですよね〜。節電対策お見事。
でも、暗くなってから地方の高速道路走るのは心細かったです・・・。
by Inatimy (2016-08-10 18:49) 

miffy

道子さんにとっても狭い道を推奨されて困ったことが何度かあります。
by miffy (2016-08-10 23:38) 

engrid

アウトバーンを、船を牽引しながら高速で、馬も、、、
休暇の楽しみ方が、ちがいますね
長期に滞在型でが、おおいからかしら
車窓から、そんな様子を眺めてるのも楽しいですね
道子さんの声を無視して、独自の判断で選んで、おおいです
by engrid (2016-08-12 00:06)