北の魚介づくし [2015年秋 日本の旅]

現在、秋の日本旅の話を連鎖中。
旅の最後に札幌で4泊したが、そのうち2回実家で夕食をいただいた。まず、1夜目の夕食。

生ちらし寿司。鮪赤身に中トロに生のホタテに生のエビにヒラメに鮭にタコ。豪華だわ~~

母はある程度作り置きしていて、それを手際よく綺麗に盛りつけていく。いろんなものを少しずつって、やっぱりいいなあ。ドイツでは下手するとこれが1人分だが、ここではこれは3人分。

この小さなサイズのナスはドイツにはなく、美味しい秋なすをしみじみ味わった。久々の母の煮物はとてもやさしい味で、父は毎食の母の手作りの食事がとても美味しくてとても幸せだと言っていたが、ホントそうだろうなあと思う一品。

父は退職してから家事も手伝うようになり、テーブルを拭いたり食器を並べたり。めぎはすっかり上げ膳据え膳で両親の準備する様子を眺めていた。二人で色々話し合いながら準備を進めていく様子は微笑ましく、幸せそうだった。
それから、なんと言ってもお刺身。ボタンエビに、ホッキ貝に、ちょっと湯引きした鯛。なんて美味しかったことかしら。そうそう、ホッキって、東京などでよく見かける赤いのは、火を通してるから。生はこんな風にほんのり紫色。

お酒も進み、母がオーストリアで買ってきたというワインをいただきつつ・・・

アサリの酒蒸しも。

ああ、感動的な夕食。
4夜目には一緒に買い物に。ホッキ貝もツブ貝も北海道のスーパーではこういう状態で売られてて、パックの中でごにょごにょ動いている活きの良いのを買ってきてお刺身にするのだから、本当になんという贅沢かしら。日本にいてもなかなか味わえるものじゃないわよね。こうやって綺麗にパック詰めになっているのはやっぱり日本だわね。

噴火湾(内浦湾)のあんこうにめぎは妙に惹かれ、ちょうど半額のシールが貼られたのをお買い上げ♪

食べたいものは尽きないのだけど、これは今回我慢。汁物2つも食べられないものね・・・めぎはこのタチをお吸い物にしたのが好きだった。ものすごく新鮮なのを生でいただくのも好きだった。

たぶんこういうのを恋しいと思う人は、日本人でもあまりいないのではと思う。めぎはその昔東京に出た時点で北海道の多くの味覚に別れを告げたのだが、その経験のおかげでドイツに来てからも食べたいものがないという悲しみをそれほど苦しまずにすんだ。なにしろ、東京にもなかったのだから。いや、東京にはあるところにはあるのだが、当時めぎはどこにあるか分からなかったし、分かっても目の玉の飛び出るお値段を出さなければ食べられず、若いめぎには全く不可能だったのだ。まあそれでも、日本ならクール宅急便で送ってもらうという方法もあるのだが、それでもタチはどうかなあ・・・そこでしか食べられないもの、そこで食べるからこそ美味しいものっていう感じかしらね。
最後の夜のお酒はこちら。あ、いえ、これ一本全部飲み干したのではないが・・・ちゃんとカッコイイ器(徳利でもなく、陶器のピッチャーのようなもの)に入れて出されていたのだが、それは撮り忘れ。

この日も海の幸づくし。イカの刺身は透き通っていたし、ツブ貝はコリコリしてて感動。ツブって新鮮なのはアワビよりも美味しく、めぎは居酒屋や海の家などでいただくツブ焼も好きだったし、こうしてお刺身でいただくのも好きだった。

出来合いのを買ってきたハタハタの飯寿司もめぎの大好物。今の時期はハタハタに子が入っていないが、そんな贅沢は言っていられない。

サラダもさっぱりとした日本風の味付けで美味しかったし・・・

めぎのリクエストで急遽予定変更して作ってくれたアンコウ汁も感動の美味しさ。

ああ、胃袋がいくつあっても足りないわ・・・残念ながらもうおなかいっぱい。両親には散財かけてしまったな・・・本当にどうもありがとう。
食べかけの写真だが、葡萄も柿も日本の上品な味わいで美味しかった。日本の果物って、ものすごく甘いのに上品で、香水のような匂いがする。いつもドイツの野性的な果物ばかり食べているので、ずいぶん手をかけて品種改良したのだろうというのがよく分かる。

故郷の味って、みなさまにとっては何かしら。めぎにとってはこういうお刺身と、塩漬けの筋子とタラコとウニと、イカの塩辛。ハッキリ言えば素材勝負のものばかり。次に食べられるのはいつのことになるかしら。それまでは、ドイツのムール貝と牡蠣とボンゴレで頑張りましょ。
撮影: Nikon 1 V3 + 18.5mm(F1.8)、D600 + 24-70mm(F2.8)
2015-10-20 02:00
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コメント(9)
日本は海に囲まれているので海の幸は新鮮そのものですね。
やっぱり、地産地消ですね。
by Baldhead1010 (2015-10-20 04:23)
新鮮な海産物のオンパレードのような食卓にうっとり見入ってます^^。
いいなぁ・・・。
私は実家に帰ると掃除・洗濯・食事の用意と結局、日本でも家事でしたが、
最近は父の手料理を食べることも増えました^^。
正確には故郷の味ではないけれど、父がよく釣ってきていたので、
トビウオの刺身、豆アジの刺身かな。
豆アジ100匹あまりを刺身におろすのは大変だったな・・・^^;。
by Inatimy (2015-10-20 06:04)
北海道の食卓ってやはりすごい。
沖縄は海に囲まれているけれど、こういった食べ物はあまりないのよね。
うらやましいけど、やっぱり土地のものがおいしいってことですね。
by ちばおハム (2015-10-20 07:56)
私の実家も海に近いところなので、私にとっての故郷の味というのは、やっぱり魚かな。
けど、北海道とのそれとは種類がまったく違うのが日本という国の距離的な長さを感じます。
by YAP (2015-10-20 08:11)
北海道の海鮮料理は美味ですよね。画面を見て、生唾を飲んでいます。百貨店の北海道物産展へは、よく立ち寄っていますが、どこも満員ですね。
by たいちさん (2015-10-20 16:51)
北海道は魚介類に恵まれていますね。
こちら千葉で、これだけのものを頂くとすれば万円は覚悟かな~
by mimimomo (2015-10-20 18:16)
新鮮な魚介類美味しそうですね~
子供の頃に慣れ親しんでいた料理が一番ですね。
by miffy (2015-10-20 23:18)
海の近くで育ったので、魚介やエビはさっきまで生きてたものを普通に食べてました。アミノ酸が増えて美味しくなると言われても、時間の経って柔らかくなったお刺身より、プリプリのタイヤのようなお刺身の方が、今でも好きです。新鮮じゃないと、煮魚もあら汁も、美味しくならないですよね。今は、海のない県なので、近頃は諦めていますけど。
by nachic (2015-10-21 22:09)
そうなの、魚貝は突き詰めれば、素材勝負、新鮮さに
食べごろの時期かな
by engrid (2015-10-22 18:28)