再びサッカーのこと [小さな出来事]
ここまで連日たくさん試合があったわねえ・・・
大会期間中ずっと毎日ドイツのグーグルが可愛いGIFをスタート画面にしていた（全世界共通なのかな？）。日々新しくなり、なかなか凝ってて、毎日見るのが楽しみなほど。たしかにひげを剃ったらいいのにと思う選手が多いわよね。
接戦になるのかな、延長戦になるのかな、審判のミスなどがなければいいな、いい試合をして欲しいな・・・等々、様々な感情を抱えて見始めたドイツ対ブラジル戦。まさかこんなことになるなんて。（写真はRP-Onlineから）
あまりのことにドイツの中継テレビも、勝利を喜ぶというよりどう対処していいか分からないという雰囲気だった。うちでも最初の2ゴールくらいまではきゃーきゃー喜んだのだが、その後のたたみかけるようなゴールでは、あらららこの先どうなっちゃうの・・・とトーンダウンし、うちのドイツ人でさえ、ブラジルが気の毒だと言って最後は静かにゲームを観戦した。外からは、終了後1時間くらいクラクションやら騒ぐ音やら聞こえたが、その後シーンと静まりかえった。色々な記録を塗り替える勝利だったが、クローゼの記録のことさえこの結果の衝撃に霞んでしまっている感じだ。
ヨギの言葉、よく分かる。あのとき（2006年ドイツ開催のW杯準決勝でドイツが延長戦で敗退したとき）、本当にドイツ中が悲しみに沈んだのだもの。
同じバイエルンの選手同士が試合前と試合後に抱き合っていた姿が胸を熱くした。（写真はRP-Onlineから）
長いW杯の歴史の中で、ドイツがブラジルと当たったことは今までたった1回だけ。それはなんと日本でW杯が行われた2002年の決勝で、あのカーンがミスをしてブラジルに負けたのだった。そのときのことはめぎもよく覚えているし、ドイツでは今も、カーンといえば・・・という感じで鮮明に記憶されている。今回のブラジル戦の前にはこのカーンのシーンが繰り返しテレビで放送され、きっとカーンとしては屈辱の過去を思い出すのが辛かったんじゃないかな。（写真はRP-Onlineから）
そのカーンが今回の試合後、今回のドイツの勝因について、ドイツチームの完成度や監督の手腕を褒めつつ、ブラジルが精神的にバラバラになっていた、と述べた。どれほど情熱があってもそれをコントロールできなければ強敵には勝てないということなのかも知れない。振り返れば、今回ブラジルはそれほどの強敵には当たっておらず、ここまでは情熱でなんとか押し切れたけど、あるレベル以上に勝つための準備はできていなかったのに、それに気づけなかったのかも知れない。ドイツチームにはメンタル面をサポートする体制が非常にうまく整っていたのかも知れない。何度も準決勝で敗れて悔しい思いをした選手がチームの主力を担い、経験から習熟していたのかも知れない。（写真はSportal.deから）
今回のW杯ではタックルが目立ったし、ほんの一握りのエースストライカーが鮮やかにゴールを決めていく試合も目立った。その一方で、C.ロナウドのような世界一のストライカーが本領を発揮できずに去るのも見られた。ネイマールやロナウドやハメス・ロドリゲスのような素晴らしいスター選手がいると、その選手抜きに戦術を考えることが不可能になって、その選手が封じ込められるとお仕舞いだし、不在の場合の戦術は想定外なのかも知れない。ブラジルの選手たちはネイマールとシウバを欠いたとは言え、他の選手たちも世界のトップクラスのクラブに所属しており、ちゃんと戦術を練っておけば互角に戦えたはずだ。かたやドイツには点取り屋のストライカーは36歳のクローゼだけで、スター選手がいないのだから。本職の9番を持たずにニセ9番戦術でどこまで戦えるのかとヨギはW杯前ずいぶん批判されていたが、彼の理想はストライカー不在のチームで勝つことに終始していたのだろう。スターがいないことを逆手にとった巧みさで、本番で実を結ぶように仕上げたのは本当に見事だった。（写真はSpiegelから）
そうそう、ヨギのイケメンとか男前とか鼻ほじりとかが日本でずいぶん話題になっているようだけど、肝心なことが抜けていると思う・・・ヨギにはゲ○疑惑があるということだ。彼は結婚しているが、ドイツ中から恐らくゲ○だろうと見なされている。男前だという論調はドイツにはない。ドイツにもヨギファンはいるが、こんなにフェミニンなのに男のスポーツであるサッカーをこれほど冷酷に用意周到に準備するというギャップがいいのである。いや、髪の毛を1ミリまで拘って美しく整え、シャツのボタンの開け方やズボンからのはみ出し方まで演出するフェミニンさがあるからこそ、あの計算し尽くしたサッカーを生み出せるのかも知れない。また、以前にも一度書いたが、彼のズーズー弁も忘れてはならない・・・ヨギのドイツ語は、日本でいえば、田舎の奥地から生まれて初めて都会に出てきたおっちゃんのような方言なのだ。そのズーズー弁で美しい哲学を語るギャップが魅力なのである。
とにもかくにも決勝！
グーグルも決勝♪
こんな歴史的な勝利を収めても、優勝しなければ意味がないのだ・・・前回のW杯でも、アルゼンチンに4対0で勝ったあとスペインに完封負けしてしまい、それまでのせっかくの勝利も吹っ飛んでただ今後の課題ばかりが議論されたのだった。4強に入ることが義務化されている国のチームの背負うものは計り知れない。だからこそ、自重して集中して試合に臨む選手たちの姿は美しい。強さの陰に潜む苦しさを思う。
決勝戦でもまたドイツのゴールが見られたらいいな。それにしてもこんな写真を撮ってみたいものだわねえ・・・これ、ドイツ代表の通算2000個目のゴールなんだって。（写真はSpiegelから）
撮影： D600 + 24-70mm(F2.8)
大会期間中ずっと毎日ドイツのグーグルが可愛いGIFをスタート画面にしていた（全世界共通なのかな？）。日々新しくなり、なかなか凝ってて、毎日見るのが楽しみなほど。たしかにひげを剃ったらいいのにと思う選手が多いわよね。
接戦になるのかな、延長戦になるのかな、審判のミスなどがなければいいな、いい試合をして欲しいな・・・等々、様々な感情を抱えて見始めたドイツ対ブラジル戦。まさかこんなことになるなんて。（写真はRP-Onlineから）
あまりのことにドイツの中継テレビも、勝利を喜ぶというよりどう対処していいか分からないという雰囲気だった。うちでも最初の2ゴールくらいまではきゃーきゃー喜んだのだが、その後のたたみかけるようなゴールでは、あらららこの先どうなっちゃうの・・・とトーンダウンし、うちのドイツ人でさえ、ブラジルが気の毒だと言って最後は静かにゲームを観戦した。外からは、終了後1時間くらいクラクションやら騒ぐ音やら聞こえたが、その後シーンと静まりかえった。色々な記録を塗り替える勝利だったが、クローゼの記録のことさえこの結果の衝撃に霞んでしまっている感じだ。
ヨギの言葉、よく分かる。あのとき（2006年ドイツ開催のW杯準決勝でドイツが延長戦で敗退したとき）、本当にドイツ中が悲しみに沈んだのだもの。
同じバイエルンの選手同士が試合前と試合後に抱き合っていた姿が胸を熱くした。（写真はRP-Onlineから）
長いW杯の歴史の中で、ドイツがブラジルと当たったことは今までたった1回だけ。それはなんと日本でW杯が行われた2002年の決勝で、あのカーンがミスをしてブラジルに負けたのだった。そのときのことはめぎもよく覚えているし、ドイツでは今も、カーンといえば・・・という感じで鮮明に記憶されている。今回のブラジル戦の前にはこのカーンのシーンが繰り返しテレビで放送され、きっとカーンとしては屈辱の過去を思い出すのが辛かったんじゃないかな。（写真はRP-Onlineから）
そのカーンが今回の試合後、今回のドイツの勝因について、ドイツチームの完成度や監督の手腕を褒めつつ、ブラジルが精神的にバラバラになっていた、と述べた。どれほど情熱があってもそれをコントロールできなければ強敵には勝てないということなのかも知れない。振り返れば、今回ブラジルはそれほどの強敵には当たっておらず、ここまでは情熱でなんとか押し切れたけど、あるレベル以上に勝つための準備はできていなかったのに、それに気づけなかったのかも知れない。ドイツチームにはメンタル面をサポートする体制が非常にうまく整っていたのかも知れない。何度も準決勝で敗れて悔しい思いをした選手がチームの主力を担い、経験から習熟していたのかも知れない。（写真はSportal.deから）
今回のW杯ではタックルが目立ったし、ほんの一握りのエースストライカーが鮮やかにゴールを決めていく試合も目立った。その一方で、C.ロナウドのような世界一のストライカーが本領を発揮できずに去るのも見られた。ネイマールやロナウドやハメス・ロドリゲスのような素晴らしいスター選手がいると、その選手抜きに戦術を考えることが不可能になって、その選手が封じ込められるとお仕舞いだし、不在の場合の戦術は想定外なのかも知れない。ブラジルの選手たちはネイマールとシウバを欠いたとは言え、他の選手たちも世界のトップクラスのクラブに所属しており、ちゃんと戦術を練っておけば互角に戦えたはずだ。かたやドイツには点取り屋のストライカーは36歳のクローゼだけで、スター選手がいないのだから。本職の9番を持たずにニセ9番戦術でどこまで戦えるのかとヨギはW杯前ずいぶん批判されていたが、彼の理想はストライカー不在のチームで勝つことに終始していたのだろう。スターがいないことを逆手にとった巧みさで、本番で実を結ぶように仕上げたのは本当に見事だった。（写真はSpiegelから）
そうそう、ヨギのイケメンとか男前とか鼻ほじりとかが日本でずいぶん話題になっているようだけど、肝心なことが抜けていると思う・・・ヨギにはゲ○疑惑があるということだ。彼は結婚しているが、ドイツ中から恐らくゲ○だろうと見なされている。男前だという論調はドイツにはない。ドイツにもヨギファンはいるが、こんなにフェミニンなのに男のスポーツであるサッカーをこれほど冷酷に用意周到に準備するというギャップがいいのである。いや、髪の毛を1ミリまで拘って美しく整え、シャツのボタンの開け方やズボンからのはみ出し方まで演出するフェミニンさがあるからこそ、あの計算し尽くしたサッカーを生み出せるのかも知れない。また、以前にも一度書いたが、彼のズーズー弁も忘れてはならない・・・ヨギのドイツ語は、日本でいえば、田舎の奥地から生まれて初めて都会に出てきたおっちゃんのような方言なのだ。そのズーズー弁で美しい哲学を語るギャップが魅力なのである。
とにもかくにも決勝！
グーグルも決勝♪
こんな歴史的な勝利を収めても、優勝しなければ意味がないのだ・・・前回のW杯でも、アルゼンチンに4対0で勝ったあとスペインに完封負けしてしまい、それまでのせっかくの勝利も吹っ飛んでただ今後の課題ばかりが議論されたのだった。4強に入ることが義務化されている国のチームの背負うものは計り知れない。だからこそ、自重して集中して試合に臨む選手たちの姿は美しい。強さの陰に潜む苦しさを思う。
決勝戦でもまたドイツのゴールが見られたらいいな。それにしてもこんな写真を撮ってみたいものだわねえ・・・これ、ドイツ代表の通算2000個目のゴールなんだって。（写真はSpiegelから）
撮影： D600 + 24-70mm(F2.8)
2014-07-10 02:00
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コメント(12)
ブラジル負けましたがその後がいけない。
民度の低さというか、放火や略奪が多発したとか・・・。
by Baldhead1010 (2014-07-10 04:21)
ドイツの試合みてました。
めぎさんはどんなblogを書くのかなと思いました。
それほど衝撃的だった今回の試合、ドイツの方々の表情がね、何とも言えませんでした。もちろんブラジルの選手も監督も。
今、アルゼンチンが決勝進出をきめ、ドイツ対アルゼンチンが決定。
どんな試合になるのかしら。
by ちばおハム (2014-07-10 07:46)
長く続いた激戦も、あと1試合。(3位決定戦も入れれば、あと2試合か)
ドイツが勝つといいですね。
by YAP (2014-07-10 08:05)
ドイツ対ブラジルは、よい試合を期待したのですが、一方的なワンサイドゲームになりましたね。地元開催のブラジル人にとっては地獄の時間だったと思います。それにしてもヨギ監督の采配は見事です。次期日本代表監督になって欲しいですね。
by たいちさん (2014-07-10 09:28)
ドイツは強いですね。
by datchan (2014-07-10 11:13)
めぎさんが住んでおられるドイツを応援します。
ドイツ人さんによろしく
by ふーみん (2014-07-10 15:18)
監督さんはゲ○疑惑があったんですね。キャ～ショック！
日韓W杯の決勝は見てましたよ。
試合前に空から落とされた折り鶴は、横浜市内の小学生が一人何個ずつだったか忘れたけど、折ったものでした。
その中に息子が折ったのもきっとあったけれど、息子は何の感慨もなく、「ふーん」という感じだったのを思い出しました。あ～あ
by sheri (2014-07-10 16:57)
ドイツは強かった
ブラジルは、バラバラ棒立ちな雰囲気が見て取れたから、、
それより、試合後のブラジル国内の騒動がいただけないわね
それだけ愛が強いてことかもしれないけれども、、、
でもね、、
決勝の活躍がたのしみです
by engrid (2014-07-10 17:32)
ドイツがブラジルに勝ったと知った時、私もめぎさんの記事を期待しました～。
ヨギがフェミニン・・・その発想はなかったです。女性からは男性として人気があるものかと思っていました。
決勝戦、楽しみですね！！もちろんドイツを応援します！
by Bonheur (2014-07-10 19:12)
睡眠不足で眠い一日でした・・・PKで負けちゃって。
応援してます＾＾。 ドイツ優勝しますように♪
by Inatimy (2014-07-11 07:50)
決勝進出ね～おめでとうございます♪
by mimimomo (2014-07-11 09:26)
ブラジルは、エースのネーマールとゴールキーパーが出られなかったのが、大きいですね。
それと、ドイツは、強い。
by テリー (2014-07-11 10:34)