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光の向こうに [小さな出来事]

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先週末は強い風で、激しい雨と鋭い日差しがめまぐるしく交差していたのだが、土曜日の夜8時頃、窓の外がオレンジ色に見えたのでバルコニーに出てみた。
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おお~なんだかすごいわ~
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5月10日当日のデュッセルドルフの日没は21時11分。思えば夏至まであと一か月半を切っているのよね。北欧ほどじゃないけどドイツも緯度が高く、現在の昼の長さは15時間半くらい。夏至の頃には16時間半以上になる。
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露出でこんなに明るく写すこともできるけど、実際はもう少し暗い。
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ついさっきまで激しく降っていた雨の名残を色々撮ってみた。こうしてあれこれ撮ってみて、1枚だけ選ぶのって難しいわよね。みなさまだったらどれを選ぶかしら。
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↑めぎは一番最後のが気に入ったのだけど。

バラは雨に打たれたからか風にもみくちゃにされたからか、下を向いていた。
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現在、3番目の蕾も膨らんできている。無事に大輪に咲くかしら。
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光の色を受けて、青い花が紫に見えた。
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その向こうには最後に咲き出した3つめのクレマチス。
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水滴を撮ってみたけど、なんだかあまり雰囲気が出なかった。
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ほんと、写真って難しいわねえ。鯉のぼりにいい風が吹いてくるのを待っているうちにこの光がなくなっちゃうんじゃないかと気が気じゃないし。
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もう少し大丈夫かな。
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窓から見えたオレンジ色はバルコニーのテーブルと椅子だった。
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巣箱を見ると風が強かったことが分かるでしょ。でもこのときだけは、水を打ったように静かだった。ただ、クロウタの美しい鳴き声だけが響いていた。
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もう一か月ほど前のことになるが、めぎの恩師の一人(めぎには恩師と呼ぶ人が複数いる)の奥様が亡くなった。その恩師は92歳で、奥様もご高齢であったが、13年前に最後にお目にかかったときのお元気なご様子が忘れられない。そしてまた、92歳という高齢になって、60年以上も連れ添った伴侶を亡くされることがどれほどお辛いかと想像すると、言葉もない。めぎもそれなりに歳を重ね、もはや人生を大きく変えようとは思わないし、もっと歳をとれば今まで積み上げてきたものを大事に維持していきたいのではないかと想像するのだが、そして、それには伴侶が最も大きな位置を占めると思うのだが、否応なく失うときがやってくるのだな・・・それは、どんなに立派な方でも、どんな権威の方でも、日本人なら誰もが知っている有名な人物の血を引く方であろうとも、その道では第一線どころかその世界の頂点に立ち、今その世界に生きる人たちをずっとずっと引っ張ってきた方であろうとも、等しく起こることなのだ。そして、そんな悲しみの中にある恩師なのに、めぎが送ったお悔やみのメールになんとあたたかい言葉を返してくださったことか。13年前のお二人の姿を思い出しつつ、あんな風に歳をとっていきたいと思っためぎだった。

妖しい光の色が美しかった。
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撮影: D600 + 24-70mm(F2.8)
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Baldhead1010

雨上がりの夕暮れ、狙い時ですね。

朝露や雨露、はかないので撮影時間は鍵おられます。
暗くなると手持ちはしんどいです。
by Baldhead1010 (2014-05-13 04:52) 

Inatimy

怪しげだけどダイナミックというか、色の対比で
オレンジ色の雲が美しく見えますね〜。
水滴の付いた葉っぱ、私の好みは3番目です♪

by Inatimy (2014-05-13 07:08) 

ちばおハム

私は2番目の緑の葉にフォーカスが当たっているのが好きでした。

私の義母は96歳になるけれど、いまだ元気。
本当にありがたいことだなあ、といつも感じます。
お義母さんがご主人を亡くされてから16年になるのかしら。
長い年月ですね。
by ちばおハム (2014-05-13 07:44) 

YAP

写真はほんとに難しいですね。
それに、たくさん撮れば撮るだけベストショットを選ぶのに迷うというのも納得です。

この前の週末は祖母の17回忌でした。
私の父が主催だったのですが、父も含め集まった親戚の顔ぶれを見ると高齢化が進んでいるということを実感し、おそらくは今回が最後の法事になるだろうと思いました。
みんなが口には出さないのですがそう思っているのか、けっこうな人数が集まりました。
やるかやらないかわからない8年後の25回忌の年は、大きく事情が変化しているんだろうし、自分自身にもそれなりの心の準備が必要なのかもと思いました。
by YAP (2014-05-13 08:09) 

ナツパパ

潤いのある夕景と最後のお話が重なって、
とても印象深い記事に思えました。
父の兄弟も、母の兄弟も、やはり高齢です。
こればかりは仕方ないことなのですが、
10年単位で物事を予測できなくなりました。
by ナツパパ (2014-05-13 09:25) 

mimimomo

今我が家のほうも雨ですが、そろそろ上がりそう。
めぎさんのお写真を拝見していて、わたくしも写真を写すことを思い出しました^^
水滴狙えるかしら・・・
by mimimomo (2014-05-13 09:36) 

のの

あ(^人^)Inatimyさん気が合う♪
私も3枚目が気に入りました。

92歳ですか~。私の明治生まれの祖父は享年93でした。
100までいくと思ったんですけどね~・・・・
それでも本人覚悟が出来た最期だったようで、幸せなことだったと思います。
最近、この世を去るとき、のことについていろいろ考えてしまいます。
それは突然かもしれないし、祖父のようにすべて準備してかもしれないし・・
こういう場で文字にしてしまうと反感かう表現もあると思うので
あえて書くことはないと思いますけど、・・・・うん。考えちゃいますね~いろいろ・・・
by のの (2014-05-13 09:44) 

stellaria

ヨーロッパで描かれた風景画を日本で見ているのと、そちらに住んで実際の空や光や風景を知ってから風景画を見るのとでは全然違って見えるのだろうなあと思いました。
生き物はいつか死んでいきますね。私は自分はいつどんなふうに死ぬのか、それまでに何ができるだろうかということをよく考えます。伴侶を亡くされても、他の方への優しい気遣いを失わない恩師の方は素敵ですね。
by stellaria (2014-05-13 10:25) 

テリー

すごい空模様ですね。
日本も、あっというまに、黒い雲がやってきて、ものすごい雨、雷、強い風ということが、時々おきます。
やばそうと思ったら、雨宿りができる場所に、逃げないと大変です。先日、谷津干潟の周りを歩いていて、経験しました。
by テリー (2014-05-13 12:40) 

engrid

最後かしら、めぎさんと一緒ですね
歳を重ねる、
一人でなく、二人で重ねていく、
自然に寄り添うように、でももたれ掛からない
そんな感じの間柄でいきたいと思っています
by engrid (2014-05-13 18:41) 

miffy

私は3枚目が好きです。
周りに高齢者が多くなって訃報を聞くことも多くなりました。
「メメント・モリ」と後ろで誰かが囁いているような気がします。
by miffy (2014-05-13 23:09)