ワインハウス [食べ物・飲み物]
先日の土曜日、ちょっとお洒落をしてうちを出たのは夕方5時半頃。
ゆっくりとライン河畔を写真撮影などしながら歩いて行ったけど、めぎ家から旧市街までは普通に歩けば10~15分程度の距離。予約した6時よりもちょっと早めに着いちゃった。
席にはワイングラスがずらり。
内装も凝ってますわねえ。
注文してから改めて席のグラスをパチリ。こんなに飲むのね~~♪
このレストランは、ワインハウス。料理に合わせたワインを楽しむところ。基本はコース料理で、もちろん好きなワインをボトル単位で注文することもできるが、一つ一つの料理に合わせたワインをグラスで提供してくれる。一番高いコース料理が前菜からデザートまで6品で69.5ユーロで(切りよく70ユーロとしていないところがなんとも律儀なドイツらしいな)、その一つ一つにお薦めのグラスワインをつけると全部で110ユーロ。コースもすごく魅力的だったけど、たぶん全部は食べきれないだろうと思われたし、是非食べたいものがアラカルトにあったので、一品ずつ頼んでお薦めのワインをつけてもらうことにした。
アペリティフはお薦めのリースリングのスパークリングワイン。リースリングは若々しくさっぱりしすぎててあまり好きじゃないめぎだが、これはちゃんと葡萄の味がして驚きの美味しさだった。
空いているうちにお手洗いに行って奥の部屋を見て写真を撮ってきなさい、といううちのドイツ人の勧めに従って、撮影開始。先に写真を撮っておくのはすごく良いアイディアだった・・・というのは、もちろんあとですっかりお客さんでいっぱいになったこともあるけど、食後はすっかり酔って良い気分で撮影どころじゃなかったから♪
これはきっと昔のストーブね。
この時計は定時ごとに鳴るの。それがとても素敵な音だった。
こちらの壁の上に掲げられているのは・・・
Tante Anna、つまり、アンナおばさま。このレストランの20世紀初頭の人気女将だった方なのだとか。この方にちなんでこのレストランはタンテ・アンナと改名されたらしい。もともとは1593年にイエズス会の礼拝堂として建てられた建物で、19世紀初頭から御者相手の居酒屋になり、1820年頃今のオーナーのご先祖様が買い取り、タンテ・アンナに改名するまではAlte Zeit(アルテツァイト=古き時代)というワインハウスだったんだって。
奥の部屋にはワインの戸棚があって、上には2階もあるみたいだった。
きゃ~全部試してみたい♡
さてさて、撮影も終えて落ち着いてお食事を楽しみましょ。こちらはお通し。香ばしくてちょっと甘いドイツのパンにRillettes(リエッテ)という脂肪分たっぷりのガンにピクルス。ほんのちょっぴりなのに濃厚で美味しくて嬉しさいっぱい♪
さて、前菜としてめぎが選んだのは、本来は前菜ではなくアントレ(箸休め)とされている料理。Boskopという林檎を焼き林檎にしたものに山羊のチーズがとろりと載っている。それに合わせて出てきたワインはザール地方のリースリング。ザール地方のワインなんて飲むのは初めてだったけど、それがびっくりの美味しさ。結構甘いかなりデザートワインに近い味。リースリングも奥が深いのねえ・・・ちなみに一番端のグラスは水で、その次のが白ワイン。
メニューにあった名前をそのまま掲載。赤字はワインのグラスの値段。料理の方に値段がついていないのは、これがコース料理からの引用だから。
うちのドイツ人のスープはたぶん野鳥や薬草を使ったらしいお団子が入った野生の獲物の出汁のスープ。うーん、ワイルド!こちらに値段が入っているのは、アラカルトから引用したから。合わせて出てきたワインはプファルツ地方のシャルドネとヴァイスブルグンダーを合わせた辛口。うちのドイツ人は普段ドイツワインを全く飲まないのだけど、この美味しさには唸ってた。
次にアントレ(箸休め)として頼んだのが、ワイン畑のカタツムリとヤマドリタケというキノコ。うちのドイツ人もめぎと同じものを。エスカルゴのように殻付きで出てくるのを想像していたのだけど、中身がこんな真っ黒になって登場。でも、とっても美味しかった。カタツムリさんの味は、日本のツブ貝やサザエをもう少し柔らかくしたような感じかな。キノコもこのアワアワの下にいっぱい。
一緒に賞味したワインはこれまたプファルツ地方のシャルドネのアウスレーゼ。これは正直なところまあまあの味。
メインの肉料理は、めぎのが鴨。白いのはマッシュポテトで、赤い丸いのは赤ビート。
ワインはプファルツ地方のシュペートブルグンダー(フランス語でピノ・ノワール)。ドイツの赤はどうしても太陽の味が薄くてめぎはあまり好きじゃないのだけど、これは香りがとても良かったわ。
本当はめぎもうちのドイツ人もシャモワという高山に住むウシ科の山羊のような動物の料理を食べたかったのだけど、お肉を切らしてしまってて、代わりにMoorschneehuhnというスカンジナビアで狩ったという野鳥の肉が提供された。調べてみたら、日本語では樺太雷鳥というらしい。住んでいるのはスカンジナビアだけじゃなくてシベリアと北米にも。樺太にもいるのかな・・・丸いのは栗のパイで、上に甘い芥子の実が載っている。お肉の下にはかなり塩の利いたキャベツ。ワインはめぎと同じだった。
そして最後のデザートは、めぎがプラムとチョコレートでコーティングされたマルチパンとクリームだったと思う・・・デザートメニューは撮影しなかったので残念ながら詳細は分からなくなってしまった。合わせて出されたのはラインヘッセンのアイスワイン。このアイスワインが美味しくて美味しくて♡
うちのドイツ人が頼んだのはレモンのデザート。レモンの皮の中にレモンクリームが入っていた。合わせて出てきたのはアヤラのシャンパン。ドイツ産じゃないのはこのシャンパンのみだったが、これがものすごく美味しかった。
これらの食事とデザートは、全てめぎとうちのドイツ人は途中で皿を交換して半分こ。ゆっくりと味わって食事を終えたら9時過ぎだった・・・こんな風にワインを5杯楽しんで、すっかり良い気分に♪
デュッセルドルフにこんな素敵なお店があるなんて、全然知らなかったな。それも、基本的にドイツワインのみを提供し、食事もこれほど繊細でありながらも生粋のドイツ料理だった。目から鱗の美味しい料理とワイン。このレストランのホームページはこちらで、場所はこちら。
美味しいものを楽しく食べて仲良く帰れる幸せ。ありがとう。
ドイツって、デュッセルドルフって、悪くないでしょ♪ みなさま、ドイツにいらしたらビールとソーセージばかり食べずに、こういうレストランにも入ってみてね。ドイツ料理も実はフランスやイタリアに負けてないってお分かりいただけると思うから。でも、どこの国だろうと、これだけのお値段を出せばやっぱり質も雰囲気も上等だということなのよね・・・フランスやイタリアだって常に星付きの美味しさとサービスである訳じゃないし、ドイツにだってエレガントで繊細な文化があるということ。そうそう、ここ、英語もOKのようでしたよ。
2011-11-08 02:00
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コメント(19)
こちらはまだ鍋料理には暖かすぎます^^
by Baldhead1010 (2011-11-08 04:53)
ドイツワイン大好きです♪ めぎさんのお口にあったワイン、さぞ美味だったんでしょうね~。
by 母ちゃん (2011-11-08 06:17)
料理も雰囲気もいい感じですね。
機会があれば、ぜひ行ってみたいです^^
by かずのこ (2011-11-08 06:22)
素晴らしいレストランですね^^。ドイツ料理、日本でももっと注目されても良いと思います。
by krause (2011-11-08 07:50)
ドイツでの食事で食べたものを思い出すと、よく言えば素材をそのまま活かしている、悪く言えばそのまま雑にちょっとだけ調理した、そんなイメージでいました。
ところがこの写真の数々はどうでしょう。
どの国でも同じですが、ちゃんとしたお店に行けばすばらしいものが食べられるのですね。
by YAP (2011-11-08 08:05)
お酒が主で、それに合う料理...
姿形は相当違いす巣が、こちらでいうと居酒屋なのですね。
食べたいものをアラカルトで、というのは素敵な選択だと思います。
by ナツパパ (2011-11-08 08:40)
レストランのそのものも素敵ですね~
リンゴをスライスして焼きリンゴにしてヤギのチーズを溶かして・・・
これならちょっとまねが出来るかも。ワイン五杯は我家では無理、夫が
ほとんど飲まない人だからね~
しかしこう言う食事を夫婦二人で楽しむのって良いわ。以前一度だけ夫の誕生日にフランス料理を楽しんだことがありますが、雰囲気が全然違う(><;
by mimimomo (2011-11-08 15:07)
遅ればせながら「お誕生日おめでとうございます!!」。
お母さま 妹さんのお誕生日プレゼント・・・素敵ですね!
お母さまからのオメガの時計 妹さんのメッセージカードと
笑顔の写真(その写真の経緯も) そして元学生さんたちの
プレゼント どれも心温まる品ばかり・・・それを受け取るめぎさんの
心持ちが又 素敵です。。。
そして うちのドイツ人さんの愛情がいっぱいのプレゼントと
お祝の素敵なワインハウスでのお食事・・・
前記事からの3記事 夢の世界へ連れて行かれたような
温かな気持ちになりながら 読ませていただきました。
「この一年がめぎさんにとって幸せな一年になりますように!」
by ララアント (2011-11-08 15:44)
素敵な内装と料理のお店ですね。
それに、このアルコール達は圧巻です(^^)
ドイツに居る時に、1度だけミュンヘンの3星レストランに行きました。
もっと、素敵なレストランを探して行っておけばよかったなぁ~。
by くっさん。 (2011-11-08 15:49)
太陽の味ってどんななんだろう。
とても素敵な雰囲気を楽しませていただきました。
by ちばおハム (2011-11-08 15:51)
雰囲気だけで酔っぱらいそうですね。
by laf (2011-11-08 16:42)
素敵なお店で、洗練されたお料理にワイン
特別なお食事にぴったりですね。
by luces (2011-11-08 17:42)
素敵な晩餐でしたね♪
お料理もお店の雰囲気もすごく良さそうです。我が家はなかなかこんな繊細なオーダーができないのが現実でしたが、ドイツ料理もいろいろあるんですね~なんて今更・・・。
私はアルコールに弱くて全くわからないのですが、夫はやはりドイツの赤ワインは飲まないですね。辛口好みなので他の国のワインを飲むことが多いようです。
by rinochi (2011-11-08 17:45)
ドイツに行ったらこういうレストランに行ってぜひこんなお料理を食べてみたい~と心から思いましたよd(^_^o) ネッ
by マリエ (2011-11-08 22:25)
雰囲気の良い素敵なレストランですね。
特別な日にピッタリの料理とワイン♪
至福の時間ですね〜
by miffy (2011-11-08 23:13)
歴史を感じさせる重厚なレストランですね。ワインに合う料理を提供するワインハウスは最高ですね。
by たいちさん (2011-11-08 23:33)
ガラスが大好きなので、ワイングラスをいろいろ見る頃が出来て、目の保養でございました。ありがとうございます。
こんな素敵な雰囲気の中でお料理を食べたらもうそれだけで、酔ってしまいそうです。(私は、下戸なのです)
by HIROMI (2011-11-09 00:27)
ドイツのお料理も地方色豊かで味付けも様々ですもんね。
ワインも特色あって。 どちらも素晴らしい財産だと思います♪
ふふ、礼拝堂から居酒屋になっちゃう展開も斬新・・・。
このお店、覚えておこうっと。
by Inatimy (2011-11-09 01:13)
リースリングのワイン大好きなんだな。
最初に飲んだのがシュタインベルガーでした。30と数年前になります。
うーむ、進歩していない自分にがっかり(ーー;)
by あかえび (2011-11-09 23:19)