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いつもの生活 [食べ物・飲み物]

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ここは先週の金曜日に行ったいつものマルクト市場。
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いつものお花屋さんでは、いつもの売り子さんが休暇中で知らないお姉さんが売り子をしてた。
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切り花にはあんまり惹かれないけど、鉢植えが何か欲しいな~♪
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果物も、またどっさり買えるわ♪♪
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・・・と、お花選んだり果物を色々買ったりしているうちに、少しずついつもの生活の楽しみが蘇ってきた。こちらに仕事と家族があるめぎにとってはもはや特別なことじゃなくなったこの生活。この生活の方がいつもの日常で、美味しそうなお総菜やお刺身や綺麗な色形の果物がお行儀よく並んで売られている日本のスーパーの方がめぎにとっては非日常なんだってことを、少しずつ思い出してきた。それを心がなかなか認めたがらなくて、今までになく結構しんどい作業だったんだけど。一ヶ月も日本にいると憧れの和食が普通になってきて、それが特別なんだってことを少し忘れちゃっていたんだろう。一ヶ月語学留学した人がそこの暮らしにようやく慣れて楽しくなってきて「え~もう帰らなきゃならないの?まだ帰りたくないよう!」と感じるのと似てるかな。

大好きなケシの実と白ゴマのついたクロワッサンを買って・・・
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ちょっとリッチな朝ごはんにして元気出してみたり。一緒に写っている丸い桃は日本から持ってきたもの。一つだけ、大事に包んで持ってきたの。上品な甘さと瑞々しさがとっても日本的で、他のドイツの味とどうも釣り合わない。そういえばこの桃を買ったとき、日本のスーパーのレジのお姉さんは腫れ物に触るように大事に扱ってくれたっけ。
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ちなみにドイツの桃はもっとぎっしりしてて小振りで水気が少し少なめ。いや、正確に言うと、ドイツは桃の栽培には寒すぎて、たいていスペインやトルコからの輸入品。そして、山と積まれているところから一生懸命傷のないものを選んで大事に持っていっても、レジのお姉さんは無造作に秤の上に投げ入れたりするからすぐに傷がついてしまう。ああ、またこの繊細さに欠ける生活が始まったんだわ・・・

クロワッサンを4等分しているのは、うちのドイツ人がこういう風に食べるから。凄い量のバターと脂っこいサラミ。そうか、あなたはこういうのが食べたかったのね。日本ではバターなんて滅多に出てこないし、バターがあっても塩分入りのバターだし(ドイツのは無塩バター)、日本のスーパーのハム売り場は悲しいほどイマイチで、こういう当たり前のなんてこと無いものにホームシックを感じてたんだろうな。めぎがドイツのスーパーの魚売り場でがっかりしちゃうのと似てるわね。そもそも魚売り場なんて普通のスーパーにはない国なんですもの。
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さてさて、そろそろおやつの時間。今、ドイツで穫れる果物としては、プラムが美味しい季節。これはパン屋さんで買ったプラムケーキ。ドイツでは一般にケーキはパン屋さんで売られてて、そのケーキもこういうタルトのようなのが多い。生クリームはうちで泡立ててトッピングしたもので、うちのドイツ人はプラムケーキの上にプラムが見えなくなるほどどっかりと載せていた。
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夕飯に何が食べたい?と聞かれても、浮かぶのは美味しかった日本の食事ばかり。いろんなものがちょこちょこと出てくる日本の食卓、よかったな。出来合いのお総菜でもものすごく美味しくて、たとえ自分で作らなくても少しずつ買ってきて色々食べられる素敵な国・・・一ヶ月も日本にいると、舌が、胃が、身体が、習慣が日本仕様になってしまってダメね。でも、うちのドイツ人の方は、一ヶ月料理をしなかったのでやる気満々。日本で色々食べてみていろんな料理のアイディアもわいたとか。できるだけさっぱりしたものを、と作ってくれたのがこちら。
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七面鳥に茱萸の実で作ったリキュールをかけて焼いたもの。これが茱萸の実のリキュール。ドイツ語でSanddornというこの茱萸は、北ドイツの北海沿岸にいっぱいある。だから灯台の形をした入れ物なの。
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ちょっと日本を意識して可愛く彩りよく盛りつけてみたりして。
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めぎが食べたいと思ったのが、茹でたジャガイモにハーブ入り生チーズをつけて食べるシンプルな一品。金曜日のうちに生チーズにニンニクやネギ、チャイブ、ディル、パセリ、パプリカ等々を入れてまぜ、一日以上寝かしておく。
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そして迎えた土曜日の夜、うちのドイツ人はプロセコにカシスを入れて飲み、甘いお酒にあまり惹かれないめぎは安いワインを炭酸水で割ってスッキリと。自分で選んだワインは、イタリア産のメルローという葡萄のワイン。一本2ユーロくらいの本当に安いヤツだけど、そこそこの美味しさ。うんうん、お花があるとやっぱり気持ちも違うわね。今思うと、めぎはきっと大急ぎでドイツに根を張ろうとしてて、どうしても鉢植えが欲しかったんだろうな。鉢植えの前にいる赤い牛さんは、今回会津若松に立ち寄ったときに思い出に買ったもの。
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土曜日の夜は天気もよくてそこそこあたたかくて、バルコニーで夕食を。一ヶ月と一週間ぶりにルッコラとサーモンのサラダを作って乾杯♪
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ハーブ入り生チーズのソースをつけたジャガイモ、まさにドイツの味。美味しかった。
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そして、冷たい雨のしとしと降り続いた日曜日。すっかり寒くなって気温は17℃。長袖着て長ズボンはいて、ゼリー作り。
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Johannisbeere(ヨハニスベーレ=日本語でフサスグリ?)から房を取り、水を少々入れて煮るとどんどん柔らかくなって中からジュースが出てくる。それを濾し、ゼラチン入り砂糖を入れて煮詰めるとゼリーの出来上がり。
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ゼリーといっても日本のゼリー菓子のようではなく、瓶詰めにしてパンにつけたりヨーグルトや生チーズにかけて食べたりするの。
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こうして少しずつ少しずつ日本が思い出になっていく。そろそろ落ち着いて旅行記を書けそうかな。最後の写真は土曜日の夜に撮ったもの。こんな綺麗な空が見えるともう少し気も晴れるんだろうけど、これからしばらく雨がちの空が続く見込みで、気分はすっかり秋。日本の暑さには閉口したけど、ここまで寒いのもねえ・・・
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dora

美味しそうな、ケシの実のクロワッサン・・・(笑)
おいら、ケシの実のパンに目が無いんですよ。
独逸パンが好きなのも、ケシの実が、ついているモノが多いから・・・
最近は、ケシの実自体が、少なくなって、神戸などである
独逸パンのお店で、取り扱いが無くなって残念です。
やっぱり、独逸行って美味しいケシの実のパンが食べたいです(*^_^*)

スグリの実は、ジャムにするのですね。
おいらは、ケーキに乗ってるのしか見たことが無かったので
じーちゃん家になってるのを奪って、来年は、ジャムにしたいです(*^_^*)
by dora (2010-08-17 02:14) 

母ちゃん

まさにドイツ的なお食事ですね~。でももう17度とは! ビックリです。
昨日はとっても暑くって36度はあったみたいです(>_<)
by 母ちゃん (2010-08-17 05:52) 

あかえび

暑すぎる夏にそろそろバテ始めたので秋が恋しい・・・^^;
by あかえび (2010-08-17 07:48) 

やよい

まだまだ猛暑日が続いている日本なのに、ドイツは秋近し、
羨ましいような気分です。
美味しそうなドイツのお食事ですね。
「あかべこ」が うんうんとうなずいているようです。
by やよい (2010-08-17 08:07) 

ナツパパ

ドイツの朝ご飯で、ゼンメルorセンメルという円いパンをよく頂きました。
それを半分に切って、中にジャムとバター...美味しかったなあ。
あとチーズとハム、満ち足りた朝ご飯、という覚えがありますよ。
by ナツパパ (2010-08-17 08:40) 

mimimomo

日本以外の国、あるいはヨーロッパ?は
果物がお安いですよね。夫は兎に角、ヨーロッパ旅行をすると
例えツアーで行った時でも、必ず果物をどっさり買ってホテルで食べるのですよ。
日本に帰ってくると、スーパーで果物を横目で睨みながら『高いなぁ~』を連発。なかなか買えなくて淋しそう~
by mimimomo (2010-08-17 08:46) 

krause

そちらは、ちょっぴり秋の気配が感じられる頃でしょうか。こちら、北総は、稲穂が少しづつ黄金色に近づいてきています。
by krause (2010-08-17 09:21) 

いとお

とっても美味しそうに見えますぅ~(^¬^)
そうですよね、海外生活してると
日本にいるのが非日常なことなんですものねぇ~
食べ物の美味しさはやっぱ日本がNo.1ですなぁ(^^♪
by いとお (2010-08-17 09:54) 

テリー

さすがに、食生活が違いますね。ドイツ人の力強さは、この食生活の違いから来るのでしょうね。
by テリー (2010-08-17 10:07) 

MOCOMOCO

涼しいそちらが羨ましいな~。
こちらは猛暑がぶり返し、(35~6℃)日中外に出ると蒸し焼きになりそうです。
マルクトに豊富に並ぶお花にフルーツ、本当に良い眺め♪私だったら何を買うかな?なんて想像してしまいました。
ドイツ人さんが日本でインスピレーションを得て作ってくれるお料理が、これからちょっと楽しみですね♪
by MOCOMOCO (2010-08-17 11:02) 

マリエ

食事って確かになんでもない日常ですものね、めぎさんにとっての日本の食べ物に対する思いもドイツでの食事の事もとっても良く伝わってきました。根のある鉢植えが欲しいという気持ちにグッと心に響くものがありましたよ~それにしてもそんなに寒いのってそれも異常気象?
ドイツでは当たり前?なのでしょうか。(^_^;)
by マリエ (2010-08-17 11:23) 

piano

プラムケーキ美味しそうですね!
スーパーのお総菜やお魚売り場が恋しいのわかります(笑)
by piano (2010-08-17 11:46) 

ぽりぽり

めぎ家の食卓に並ぶドイツ料理だったら1週間ぐらい、大喜びで食べられそうですが、やはり人間の味覚や食べ物の嗜好は、10歳までに決定づけられるとか。。そう簡単に生まれ育った食文化を捨てられませんよねぇ。ドイツ人さまの気持ちも痛いほど伝わってきましたぁ~。
by ぽりぽり (2010-08-17 11:48) 

ひろころ

わずか10日ばかりの旅行の時ですら
日常のペースを取り戻すまでには数日かかりますもの。
1ヶ月以上もニッポンで過ごしてたら、
日本人のめぎさんは「当たり前」の感覚が逆転して当然だと思います。
一方ドイツ人さんから見れば、異国としての日本は楽しかったとしても
心のどこかで待ち焦がれた帰国だったのでしょうね。

また、いつもの生活が始まりますね。
これからはドイツならではの素晴らしい秋を満喫して下さいね(゚ー゚*)ノ
by ひろころ (2010-08-17 14:40) 

ちばおハム

1ヶ月の帰国だったんですね。
きっと楽しかったんでしょうね。
普段の生活かあ。

私は来週1週間、帰省しますよ。ほんとにたのしみです。

by ちばおハム (2010-08-17 14:45) 

HIROMI

日本の1/2の気温なのですね。
ドイツと日本の違いが、よく分かりました。そうですか、日本では動作が繊細なんですね。そういうことに、気づきませんでした。
by HIROMI (2010-08-17 17:32) 

hideyuki2007y

どのお料理もみんな美味しそう。和食はビールに合い、ワインにはガツンとくる洋食が合うと信じています。日本はまだまだ暑いです。今日は東京も37度越えたそうです。
by hideyuki2007y (2010-08-17 19:31) 

Inatimy

私も今のところはドイツ人さんと一緒かも。
日本から戻ってくると、まずはチーズとサラミが欲しくなる・・・。
たいてい1週間~10日の短い滞在だし。
でも、1か月も日本にいたら、ものすご~く和食生活にひたりきって、
しばらくはお米ばかり食べてしまいそうだなぁ。
佃煮とか、ほしくなるかも。
by Inatimy (2010-08-17 21:13) 

YAP

私もそろそろいつもの生活に戻らなければなりません。
しばらくはエンジンがかからないんだろうなあ...
by YAP (2010-08-17 21:50) 

Jerry

クロワッサンにケシの実がのっていたり、茹でたジャガイモ、ハーブ入り生チーズ、ドイツ!!というイメージです。(ドイツには行ったことはありませんが。。。)とっても美味しそうですね。海外に暮らしていると、日本と違うことが多すぎて、戸惑いも多いのですが、いろいろ考えていても仕方がないので、前に進むのみです(笑)
by Jerry (2010-08-17 23:56) 

tanpopo

ドイツのスーパーのハム売り場で様々なハムが売られていたのを思い出します。めぎさんとドイツ人さんが、食べ物を巡ってお互いに思いやり合っているお気持ちが伝わってきました。
by tanpopo (2010-08-18 00:09) 

manamana

海外での暮らし、憧れますが、
最近は食べ物が慣れないで、
日本食食べた〜いと我慢できなくなるのではと心配です。
by manamana (2010-08-18 06:28) 

もんとれ

沁みるなぁ・・。
by もんとれ (2010-08-18 06:52) 

rino

めぎさんとドイツ人さん、それぞれの気持ちがなんだかとても伝わってくる記事でしたね。それぞれの良さがありますね。でも望郷の心は・・どうしたって、しかたないですよね。
by rino (2010-08-18 18:42)