ウィーンでめぎは何をしていたんでしょうか？　～その１～：ドイツ再発見：SSブログ

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ウィーンでめぎは何をしていたんでしょうか？　～その１～　[ウィーン] [編集]

ウィーンに行くのは6回目。

1回目は1997年11月。約10年前だ。6泊7日のホテル＆エアーで、ドイツ語力を試しながらいわゆる観光客としてシュテファンドームやシェーンブルン宮殿、クリムトやボッシュやブリューゲルの絵などの美術館めぐり、モーツァルトの魔笛のオペラ、ウィーン少年合唱団の日曜の礼拝の歌声、音楽家たちの住んでいた家やお墓、市庁舎前のクリスマス市、セセッシオンなどのユーゲントシュティール、ナッシュマルクト等々、精力的に見てまわった。

2回目は2000年2月。ウィーン大学で一ヶ月語学研修を受け、一週間に3回はオペラ座の立見席でオペラやバレエを堪能。ホイリゲにも行ったし、本屋めぐりも楽しんだ。ちなみにこのときまでは通貨はシリングだった。ちょうどハイダー率いる極右政党が政権入りし、大規模なデモが行われてウィーンのリンクが通行止めになったり国会議事堂前にバリケードが築かれたりしているのを見た。

3回目は2003年6月。5泊6日で夏のウィーンを堪能。ドイツ在住一年が過ぎようとしている頃で、大好きな街ウィーンへ小旅行したのだった。小澤征爾指揮の「フィガロの結婚」を見た。暖かいのでたくさん散歩し、ドナウ河沿いをずっとハイリゲンシュタットまで歩いたことが印象深い。

4回目は2004年10月。友人を訪ねて2泊3日の旅。ちょうどその頃ウィーン生活を始めたばかりだった友人と、観光がてらウィーン探検をしたものだった。ワインになる直前、発酵し始めくらいのシュトゥルムを楽しんだ。それほど寒くも無く、紅葉が美しかった。

5回目は2005年1月。うちのドイツ人と一週間の旅。どちらもウィーンは数度目なので、いわゆる観光はしなかった。ハイリゲンシュタットをくまなく散策したり、ウィーン郊外のカーレンベルクという山へ行ってワイン畑をずっと散歩したり、電車でスロヴァキアの首都ブラチスラヴァへ日帰り旅行したり。寒いのによく精力的に外を歩いたものだ。

そして2007年3月の今回、まもなく帰国する同僚とオペレッタ「こうもり」を見るため、そして久々に友人とおしゃべりするためにウィーンへ。ウィーンはオーストリアの首都。ドイツ語圏だけどドイツではない。このように気軽に外国へ行けることは、皆様のコメントのご指摘どおり、ヨーロッパならではの楽しみだ。飛行機に乗ってもパスポート審査はないし、両替の必要も無い。これこそ、EUが前々身のEEC（ヨーロッパ経済共同体）が発足した1958年から50年間にわたって努力してきた取り組みの賜物なのだ。

まずはウィーンのど真ん中、シュテファンドームへ行ってご挨拶。よそ者の日本人がドイツから来たのであるから、お邪魔します、と道中の無事を祈らなくては。

いつ来てもシュテファンドームは何処か化粧中で、全身を見せていただけたことが無い。

ドームの前にはこんな近代的な建物が。

朝9時半にシュテファンドームにご挨拶して、すぐにカフェへ。カフェもこれまでの滞在で有名なところからたまたま通りかかって適当に入ったところまでいくつも知っているのだが、それでもまだ私が入ったことの無いカフェはごまんとある。例えばこちら、カフェ・ツェントラル。

頼んだのはカフェ・ラ・テ。グラスに入ってくるがもちろん温かい。紅茶は葉っぱが入った穴あきスプーンとお湯が出てきた。

12時に友人がお昼を予約してくれていたビストロへ。そこは私は初めての新しいところ。ウィーン料理がこんなに美味しいなんて！と話題のレストランだそうで、予約無しには入れない人気振りとか。名前はImmervoll（インマーフォル）といって、いつも混んでいる、という意味。

料理は本当に美味しかった。赤いのはトマトとオレンジのスープ。面白い取り合わせだと思ったが、なかなかいける。たしか3.5ユーロ。緑のは行者にんにくのスープ。これはめちゃうま。そして牛肉と根野菜を煮たメインディッシュ。行者にんにくのスープとメインとで8.5ユーロ。

美味しい料理で満腹してお昼からワインも飲んでいい気分の我々は、散歩がてらドナウ公園へ。そこには252メートルのドナウタワー。ラインタワーかと思うようなこの姿。

ドナウ公園は春の雰囲気。

これはどんな花が咲くのだろう・・・

歩いている二人は同僚と友人。友人はすっかりウィーンに馴染み、目的地へすたすたてきぱきと案内してくれた。

エレベーターには5.5ユーロかかる。上へ上がるとなかなかの景色。左にまっすぐ伸びているのがドナウ本流。右に見えるのは昔の本流をせき止めた部分。

タワーの影。

すぐそばには国連が。

ドナウ本流の反対側にはシュテファンドームなど旧市街地が見えるのだけど、光がガラスに当たって写真にはうまく写らなかった。
タワーの上にはカフェやレストランがあり、ぐるぐるまわるので360度のパノラマを楽しみながら夕方6時過ぎまでおしゃべり。

そこからフォルクスオーパーへ。フォルクスオーパーと言うのは、市民オペラ座とでも訳せばいいのだろうか。国立オペラ座とはちょっと違って親しみやすいオペレッタを中心に上演している。ここの大晦日の「こうもり」は世界的に有名である。歌やバレエやアドリブみたいな台詞の応酬、豪華な衣装など、お伝えできないのが残念。

オペレッタの代わりに有名なザッハーをどうぞ。こちらはホテル・ザッハーとレストランとカフェの入口。

ホテル・ザッハーには、お土産屋さんを改装して新しいモダンなカフェができていた。いかにもホテル・ザッハーらしい優雅さは全く無いが、私は入ったことが無いその新しい方へ。

こちらがそのオリジナル・ザッハー・トルテ。

ザッハートルテといえば日本ではデーメルが有名だが、オリジナルはホテル・ザッハーの方である。なにやら面白いエピソードがあるようだが、そのお話は既に有名だし、あちこちに書かれているので割愛する。日程に余裕があればデーメルもホテル・ザッハーも両方とも賞味することをお勧めする。

私が頼んだのはアプフェルシュトゥルデル。パイ生地のような包みの中に焼きリンゴのスライスがぎっしり入っている。甘くない。そしてウィーンならではのコーヒー、メランジェ。お水も出てくる。

アンダルシア紀行の途中であるが、ウィーン旅行記事は明日へつづく。

♪　ところで　♪
3月24日夜中（日本時間では24日朝8時頃）、アクセス数が10万件を突破していた！！

8月2日にブログを始めて8ヶ月弱。皆様の温かいコメントやナイス、アクセス数ののびに毎日励まされている。感謝。

2007-03-25 02:56 nice!(27) コメント(39)
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紀行文、在住記としても秀逸、文化や史実俯瞰も端的かつ捌きがお見事、なにより観た人を束の間その地その体感気分にいざなってくださる。体温の伝え方が素晴らしいのですよ。こちらこそ感謝。
by もん (2007-03-25 06:28)

こちらでは、おはようさん＾＾

高いところは苦手ですが、いい眺めですね＾＾

６桁アクセス、おめでとう＾＾
by Baldhead1010 (2007-03-25 07:01)

アクセス数１０万件突破おめでとうございます(*´∇｀*)
しかし、何度言っても言い足らない、めぎさんのところの写真は本当に素敵です^_^拝見するといつもヨーロッパへ今すぐ行きたい衝動に駆られます。
私はオーストリアに行った事がないので本場のザッハートルテももちろん食べた事がないのですが、そんなに甘くはないのでしょうか？ドイツでケーキ食べているとすごく甘くて・・・。
私は自然が好きなのでドナウ公園にも惹かれますが、ごまんとあるカフェも全部行ってみたいです^m^
by Basti Fantasti (2007-03-25 07:58)

もう１０万アクセス突破なんですね。
ここでしか味わえない発見、感動があるから
それも肯けます。
温かい飲み物がグラスで出てくるんですね。
芝生の上に伸びているのはレールですか？
木肌から、あの木は桜っぽいですね。
by とよっち (2007-03-25 08:26)

１０万アクセス突破おめでとうございます。素晴らしいですね。
あこがれのウィーン、いいですね。緑が多くて花もほころび、もう春の気配ですね。本場のワルツやこうもりを現地で堪能できるなんていいですね！！
カメラをガラス窓にぴたりとくっつけて撮ると光らないようですから、今度は旧市街もみせてくださいね。
by ada (2007-03-25 09:42)

グラスのカフェ・ラ・テを一瞬「変わったビールだけど旨そう」と思ってしまた迂闊なボクです。紅茶の出され方もユニークですね。
by ふくちょ〜 (2007-03-25 10:01)

めぎさん、はじめまして。アクセス件数、10万突破おめでとうざいます！
ウィーン、やっぱり素敵なところですね～。6年前に1度行ったことありますが、腸風邪をこじらせて1泊入院した思い出（？）の地です。ザッハー・ホテルのザッハートルテ食べたかった～。カモミール・ティーとラスクとまずい飲み薬しか取れず・・・(ｉ _ ｉ)。めぎさんの素敵な写真を見ていると、また訪れたくなりました！これからも楽しみにしていますね～☆
by Mimosa (2007-03-25 11:02)

心がウキウキしてくる記事をありがとうございます。
お腹もグーッとなってきました。
本場でフィガロの結婚いいですね！
しかも小澤征爾で！
うらやましいです。
ヨーロッパの国境移動はスムーズですね。
日本の本州から北海道に移動するよりも、ちょっとそこまでという感覚で行けてしまいそうです。
by くっさめ (2007-03-25 13:28)

１０万ヒットおめでとうございます！半年で１０万とは凄いですねぇ。
ドナウ公園は広々していますね。こんなところで犬を思いっきり放して遊ばせてあげたいものです。しかしタワーからの眺望は凄いですね～。高層ビルが少ないから地平線まで見渡せそう。。ウィーンの街のカフェは一度行ってみたいものです。歴史を感じながらゆっくりお茶をしてみたいです。自分もきっとアップルパイも注文すると思いますよ！
by ぽりぽり (2007-03-25 14:54)

ウイーンにも近代的な建物ですか、やはり時代は
変わりつつあるのですね、でもヨーロッパで多いのは
内部がアーチ式になっている事ですね、
食べ物の写真見ると美味しそうで食べたくなりますね。
by wakatate (2007-03-25 16:43)

そういえば　かれこれ２０年ほど前に　
ホテルザッハーでザッハトルテを食べました～いや～なつかしい
そのときは　すっごく濃いケーキだと思ったのですが
今行ったらちょーどいい感じ　いや薄味ね　とか思ったりして（汗）
１０万アクセス　おめでとうございます
これからも楽しみにしてますね～☆
by (2007-03-25 16:46)

まずは10万アクセスおめでとうございます。
ユーロ圏は今では完全に一体化した経済圏になって、便利になったみたいですね。さらに、シェンゲン協定国間だと、同じ国みたいな感覚で移動できるんですもんね。
私がこれまで仕事で行った国は、ともに独自通貨にこだわっていたので、なかなかユーロ紙幣を見ることができませんでした。
by YAP (2007-03-25 18:14)

うらやましい～行ってみたい、つのる思い。。。。
こうしてブログで拝見できることに感謝！
by (2007-03-25 21:06)

ウィーンは素敵な町ですね(^^)
赤と緑のスープは飲んでみたいなぁ～
やはりまだそちらは寒いんですかね？
こちらはここのところ25度以上で
今日なんかは30度まで上がるみたい(^^;
もうほとんど夏であります。
10万ヒット達成、おめでとうございます(^0^)/
by いとお (2007-03-25 21:49)

＞もんとれさま
そんなに褒められるとなんだか顔が赤くなっちゃいますよ～熱出そう。体温計持ってきて計ってみようかしら。どれどれ・・・今日の文章は、あら！35度。散歩してたとき寒かったからなあ・・・。これからも平熱でお伝えするよう頑張ります。
by めぎ (2007-03-26 02:25)

＞Baldhead1010さま
Baldhead1010さんの7桁には遠く及びませんが・・・地道に楽しくやっていこうと思います。いつもおいでくださりありがとうございます。
by めぎ (2007-03-26 02:27)

＞Basti Fantasti さま
読んでくださっているみなさんにドイツへ、ヨーロッパへ愛着を持っていただけるのはとても嬉しいです。まして、ドイツにいらした方が懐かしく読んでくださるのは張り合いになりますよ。ぜひまたいらしてくださいね！
ザッハートルテ、甘いですよ、もちろん・・・でもそれより、ちょっとパサパサしている、と感じる方が多いようです。
by めぎ (2007-03-26 02:30)

＞とよっちさま
いつもおいでくださりありがとうございます。このレールは小さなSLのでした。走っているポップなSLも見かけたんですけど、写真は逃してしまいました。
by めぎ (2007-03-26 02:31)

＞adaさま
なるほど、ガラスにくっつけて・・・次回はぜひそのようにやってみます。ちょうど西日が射してまぶしくてよく見えないほどでした。それもまた美しかったので、ご覧いただけないのが残念です。
by めぎ (2007-03-26 02:33)

＞ふくちょ～さま
ビールの泡に見えますね！知らないと、アイスコーヒーがあるのかな、と勘違いする方もいるようです。グラスで出てくること、ドイツでもよくあるんですよ。
by めぎ (2007-03-26 02:34)

＞Mimosaさま
はじめまして、ご訪問ありがとうございます。ウィーンにいらしたときに入院！それは大変でしたね。それは別の意味で思い出深いことでしょう・・・ぜひまたいつか、楽しい思い出作りのためにいらしてくださいね！
by めぎ (2007-03-26 02:37)

＞くっさめさま
ウィーンはドイツ語圏内ですから、私にとっては非常に行きやすいです。同じ1時間くらいでも、パリやロンドンに行くのは、ちょっと気合がいりますね。でもその気合は、たしかに東京から札幌に行く程度の気合のような気がします。ロシアやインドなどへ行くとしたら、海外旅行の気合が必要かと思います。
by めぎ (2007-03-26 02:40)

＞ぽりぽりさま
このアプフェルシュトゥルデルは、本当に美味しいんですよ。ホテル・ザッハーなど有名なカフェのよりも、適当に入ったところのものの方が美味しかったです。そういうところのは、温かいのです。ドイツにもありますよ。生クリームやアイスクリームがついていることが多いです。ドイツ・オーストリアにいらしたら、ぜひ一度ご賞味くださいね。
by めぎ (2007-03-26 02:43)

＞wakatateさま
内部の柱と天井がアーチ状になっていること、おっしゃるとおり多いですね。アンダルシアのもそうでしたね。それに対して、最近の近代的な建物は四角の組み合わせが多いですね。
by めぎ (2007-03-26 02:45)

＞momoiropelicanさま
薄味に感じるか否か・・・どうでしょうかねえ。たしかにこちらに住んで長くなると、もっさり系もパサパサ感も甘ったるさもずいぶん慣れました。日本のケーキは物足りない、というドイツ人の気持ちも今は理解できますね。これって、もしかしたら、味覚がおかしくなったってことでしょうかね・・・
by めぎ (2007-03-26 02:47)

＞YAPさま
シェンゲン内は本当に国内感覚ですね。それに対し、同じヨーロッパで同じ先進国なのに、イギリスは外国の顔のままですね。アンダルシアでジブラルタルに入ると、ポンドでしたし。でもまあ、EUの成立の経緯を歴史的に辿ってみれば、イギリスはもともと輪に入っていませんでしたからね。昨年行ったスイスも独自通貨ですね。たまに独自通貨の国に行くとちょっとびっくりしちゃうくらい、ユーロが普通になりました。そのこと自体、本当は驚くべきですね。
by めぎ (2007-03-26 02:54)

＞HAZUMIさま
ぜひ旅行を企画してくださいね。募る思いを封じてはいけませんよ～
by めぎ (2007-03-26 02:55)

＞いとおさま
寒いですよ。日によっては5度、暖かくても15度程度です。最低気温は3度くらいがまだ普通ですし。25度なんて、本当に真夏の気温ですね。早く暖かくならないかなあ・・・
by めぎ (2007-03-26 02:56)

＞みなさま
ナイスありがとうございました。
by めぎ (2007-03-26 02:57)